1月21日(木)コロナ禍を生きる~空気清浄機を売るバカ
今日は一日大掃除をやっている。手が離せない時に限って電話が鳴る。しょうがないので手を休めて電話を取ると、セールスの電話だった。。
なんでも大気中のコロナウイルスを90何パーセントか除去するという空気清浄機の売り込みだった。アメリカで研究開発された商品であるらしい。それをウチにも一台どうですかと売りにきたわけだ。僕は怪しいと思いつつ、それを設置したら距離を取らなくて済むかと尋ねた。すると、驚くことに彼は大丈夫だと答える。僕は念のためにソーシャルディスタンスを取らなくでもいいのかともう一度問い直したが、彼の答えは同じであった。
僕はウンザリした。こいつはインチキだと思った。それで僕は要らんと伝える、相手も機嫌を悪くしているのか、今後ここには売らないと。それに対してウチは結構ですと。それで電話を切ってお終い。
ウイルスなんて、コロナもそうなんだけれど、大気中で生存できないのだ。だから大気中のウイルスなんて、その空気清浄機を設置しなくても、自然に消滅してしまうのだ。もっとも、ウイルスは大気中にずっと漂うわけではなく、どこかに付着する。着地した先の材質によってその後の生存時間が変わるのだけれど、やがては死ぬのである。大気中のウイルスは100%死滅するのだ。
それよりも、ソーシャルディスタンスを取らなくても済むっていう方が眉唾ものだ。それはどういうことかと言うと、僕の口から出た飛沫が、相手に届くよりも先に、その飛沫の中にいるウイルスが死ぬということなのだ。距離を取らないから、僕から相手に届くまでの飛沫の飛翔時間はわずかである。そんな瞬時にウイルスを殺してくれるという優れ物であれば、その空気清浄機を必要としている所はもっと他にあるだろうという気がする。それが本物であれば、病院や施設、劇場、飲食店、その他諸々のところがもっと買い漁ってしまうので、僕のところまで回ってくるはずがないのだ。
もう一つ、このセールスの信用ならんところは、その電話番号だ。僕の固定電話には相手の番号がディスプレイされる。ちゃんとした販売店であるなら固定電話かフリーダイヤルの番号が表示されていておかしくないのであるが、これは明らかに携帯電話番号だ。個人の携帯からかけておるのか。
コロナ関連のさまざまなグッズが販売されているけれど、大部分の商品は買わなくても済むものばかりである。
手をかざせば自動的に消毒液が吹きかけられる装置がある。あれもポンプ式ので十分である。ポンプの部分にはウイルスや雑菌が付着しているとしても、消毒した後はそこに触れることはないので同じことである。
近所の某喫茶店では入店時に検温する。僕も利用する度に検温されるのであるが、37度5分以上の熱があったらお茶飲もうなんて気は起きないだろう。検温の必要のない人がお店を利用していることになるはずなんだけれど、わざわざ検温までしてくれる。まあ、サービスと受け取っておこうとは思うのであるが、無駄と言えば無駄であるような気もしてくる。
換気は窓を開ければ十分だ。扇風機なんかも活用するといいだろう。一回、中の空気を全部出して、室内の空気を総入れ替えすればそれで良さそうなものである。一時間に一回くらいでいいそうである。
要は、特別な器具を購入しなくても、できることをやっていれば、それだけでかなり効果を上げることができるはずなのだ。今後ともコロナ商戦は激しくなっていくだろうから、こちらが賢くなっておく方がいい。損はしたくないものだ。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)