8月14日(火):イベントは儲からない
先週ほどではないが、それでも昨日よりも足が痛む。右足の土踏まずから踝にかけて、筋が痛い。爪先立ち状態が特に辛い。
できることなら安静にしたいところだが、昨日、窓掃除の準備をしている以上、取りあえず職場に行き、ゆっくりと、足を気遣いながら窓掃除をする。
窓際は暑い。エアコンをつけても一緒だ。エアコンなしで掃除する。けっこう汗だくになった。不思議と慣れるもので、窓掃除後もエアコンなしで過ごす。
朝の報道番組で徳島の阿波踊りのことをやっていた。あるクライアントが言っていたのはこのことかと合点がいった。
総踊りを中止したがる市に対して、実行委員は強行したとのこと。市の言い分は危険だからとのことらしい。大勢の人間が集まり、行進することに危険があると言うのだけど、本音は赤字解消にあるようだ。正直にその理由を市は打ち出せばいいのに。
イベントごとはとかく金がかかるものだ。祭りをやって赤字になるのなら、中止にしたくなる気持ちもわからんでもない。阿波踊りは去年までに4億円の赤字を出したと報道されていたが、確かにキツイな。
毎年赤字を出していれば、いずれ市の財政は破綻するだろうし、市長はその事態を回避したいのだろう。そして、市がそう決めたことに対しては、市民はそれに従わなければならない。実行委員の言い分も分かるけど、彼らは赤字回避の策を練っているわけでもなさそうだ。
僕が思うに、もはや祭りやイベントで経済効果が期待できる時代ではないのだ。そんなものをやればやるほど赤字になり、負債を抱え続けることになり、市民の負担がそれだけ大きくなるのなら、いっそのこと中止を検討するのもいいだろう。
高槻もイベントごとがたくさんあるけど、多分、それぞれの運営は厳しいだろうと思う。ジャズストは赤字だということは知っているが、他のイベントも大同小異かもしれない。
もし、イベントで経済効果を高めようと欲すれば、イベントのメインから人々を逸らさなくてはならなくなる。ジャズストで言えば、音楽を聴いてもらってはいけないのだ。ライブ演奏の間、人々は動かず、お金も動かないからだ。音楽イベントでは、音楽を聴かずに飲食や買い物をしてくれる方がいいのだ。花火大会も花火をじっくり見られては困るのだ。阿波踊りも総踊りをされたら困るのだ。同じ理屈だと思う。
まあ、なんにせよ、伝統ある祭りのメインイベントを中止すると決定することは、市政が相当厳しいことを物語っているように思う。徳島の人たちも踊っている場合ではないかもしれない。
あらゆる祭りごとやイベントごとに背を向けている僕に何が言えよう。くだらん話題にスペースを割いた。とは言え、今日は掃除をして本を読んだ以外のことは特筆すべきこともない。無駄話も良しとしておこう。
帰宅後は『夕陽のギャングたち』を鑑賞する。あまりヒットしなかった映画だと聞いているけど、なかなかいい映画だった。セルジオ・レオーネ監督は独特の間合いを取るように思う。ここは好き嫌いが分かれるところかもしれない。僕の言う「間合いを取る」というのは、普通ならスッと流すところをじっくり撮るといった意味だ。別の言葉で言えば「くどい」ということである。この「くどさ」がいいと思えないと、レオーネ監督作品はキツイかもしれない。
まあ、いつかこの映画のことも取り上げよう。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)