7月30日(金):なにが「アンダー」や
今日はものすごく暑い。お昼ごろ、少し外に用事があったので外出した。炎天下を歩いてフラフラになった。倒れそうになってしまった。これが熱中症というやつか。東京ではこれになっても病院に搬送してもらえないかもしれない事態になっているが、ひどい話である。五輪なんぞ止めちまえばいいのだ。
選手たちも気の毒だ。こんな猛暑の中で激しいスポーツをしなければならないなんて。アベが招致の際に温暖でスポーツに適した気候などと平気でウソをいうもんだから、そのウソを信じた人たちは日本を恨みたくなるだろう。恨むならアベを恨んでくれと僕はお願いしたい。
五輪招致に関するアベのウソはまだある。福島の原発の汚染水流出問題で「アンダーコントロール」と言い放った件だ。アンダーコントロールなんて聞いて、その意味が分かる人がどれだけいただろうか。僕はサッパリ分かっていない。このアンダーコントロールなる言葉には以下のすべての意味を含み得る。
1・放射能汚染の数値が上がらないように調整できている。
2・数値が上がっても下げることができる。
3・数値が上がっても下げる準備ができている。
4・数値が上がっても下げるための会議を開くことができる。
5・数値が上がってもそれをごまかす手段が整っている。
6・数値は上がったままだが下げる予定ができている。
等々、いくらでも言える。上記のどれもが「コントロール下」と表現して差し支えないものである。コントロールできているともできていないとも断言していないのだから、何が「アンダー」であるかは任意に決めることができるのだ。アベお得意の欺瞞方法だ。
そのアベも五輪の開会式をすっぽかしたことで批判轟々だ。きっとほとぼりが冷めたら姿を現すだろう。その時にどんなことを言うか僕は楽しみにしている。
コロナ感染者はついに1万人を超えた。一つ大台に乗ってしまったという感じが僕の中ではある。一週間前の倍の人数である。一週間後は今日の二倍以上に膨れ上がっていることだろう。五輪の人出の影響がそろそろ現れるからだ。来週末には感染者数がどれだけ膨れ上がっていることか。それでも五輪はやるのだろう。
こんなに感染者数が激増しているのにガースー首相はメダリストに電話で賛辞を送っているのだから話にならない。そんなことをしてる場合か。
ガースーもコイケも、感染者数が増えているのに、高齢者の感染は減少したということをアピールする。ワクチンの効果が出ているという話にすり替わってしまう。数の増えた方が問題なのに、数が減った方を強調するのだから、もう一つ話にならないわけだ。まるでギャンブル依存者の言い分を聴いているみたいだ。負けが問題なのに、勝った時のことだけをアピールして、それで自分には問題がないと自分に言い聞かせるというものだ。それとソックリだ。
いくら宣言を出そうと、人は聴かない。特に若い人ほどそうだ。昨夜も僕が帰宅する頃、20時頃だったが、道路に出ると若者の集団がいて、今から開いている呑み屋を探そうなどと騒いでいた。そのうちの何人かはマスク未着用だったし、何人かはマスクをずらしていた。それで大声で話していたわけだ。東京も同じような感じなのだろう。感染が広がるわけだ。東京ではすでに時短営業を守らない店がたくさんあると聞いている。もはや宣言は空虚な言葉でしかない。
もっとも、飲食店だけが感染源ではない。これは明らかだ。最近見た番組では、飲食店の感染は第三位だった。職場と学校(教室などを含む)の方が上だったのだ。もはや飲食店の時短要請はあまり意味がなく、ロックダウンかそれに近い対策が一番正しいものになっている。現状の対策ではもはや打つ手がないのだ。現状を続けても守らない人が次々に現れるのだから、その対策は有名無実なものでしかない。
本当なら早急に次の手段を実行しなければならない状態ではないだろうか。それを実行するとしても、きっと五輪後になるだろう。五輪を最後まで開催することを政府は優先することだろう。政府が人命軽視するとこうなるのだ。頼みの綱のワクチンも中断中とくれば、いつ感染して命を落とすか分からないという極めて不安な状況を生きなければならなくなる。今の僕はそんな状況を生きている。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)