7月29日(水):イレギュラーは不安をもたらす
足が痛いので今日は早目に帰宅する。足が痛いと、その痛みそのものよりも、いつも以上に体力を消耗する感じがして、それがしんどい。帰宅後は動く元気がなかった。
動く元気がないのをいいことにテレビでも見てみる。今日の「水曜日のダウンタウン」はなかなか良かった。
プレゼンの一つに「絵本を読み聞かせしている時にボケをかますと子供は突っ込みを入れる」というものがあった。こんなもの実証せんでも結果は分かっている。芸人さんの子供であってもそこで突っ込みなんて入れるはずがないのだ。
4人の芸人さんが我が子に絵本を読み聞かせ、その途中でアドリブでボケをかます。この4人の結果では5歳で分かれるとのこと。5歳以上だと突っ込みを入れるけれど、5歳未満だと不機嫌になるとのこと。まあ、これは一般化できるほどの調査ではないけれど、こういう結果は火を見るより明らかである。
小さな子供ほどイレギュラーなことには耐えられないのだ。いつもの物語がいつものように語られないといけないのだ。イレギュラーの要素が入ると、小さい子供ほどそこに不安を感じるのだ。毎回同じであるということが小さい子供にとっては安心感をもたらすのだ。
だから、いくらお笑い芸人さんの子供であっても、親がボケをかましても子供はいい反応をしないのは当然である。子どもを不安にさせるだけである。
このことはクライアントでも同じである。人格が未熟(あまり使いたくない表現だ)な人とか著しく退行している人なんかはちょっとした変化でも不安を覚える。イレギュラー要素があるとそこに過剰に反応したりする。
そういう人は毎回同じであることが必要になる。同じ話をして、同じことを伝え、同じ面接を繰り返してということが重要になる。
あるカウンセラーはネクタイも同じにするという。この人が来る時にはこのネクタイとか、曜日ごとに着けるネクタイが決まっているとか、そこまでやる人もある。それは分かる。不要な不安をクライアントに起こさないためにはそれがいいと思う。
僕も真似をして最近はネクタイを同じものにしている。と言っても、僕の場合、毎日ネクタイを変えるのが面倒だというのが一番の理由なんだけれど。
(注)本項は未完である。日付の記載もなかった。2020年7月であることは確かである。それも水曜日だ。足の痛みをひきずっているので29日であろうと思う。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)