7月16日(月):島根を後に
今日は島根を後にする。朝から出発して、京都までずっと車の中だ。運転する父の都合が優先される。何度となく休憩を挟むが、ゆっくり帰るのも悪くはない。
朝食の後、出発までに、僕はもう一度島根を歩いておく。わずかの時間だ。近所のコンビニに行く。探しているものがあるのだ。昨夜行ったところにはなかったけど、ここにはあった。島根県の道路地図だ。僕は一冊購入しておく。
地図があるのとないのとではエライ違いだ。地図でおさらいしておくと、この二日間、僕たちがどういうコースを走ったかがよく分かるようになった。それぞれの位置関係も把握できる。例えば、イオンが益田駅のすぐ裏の方であること、道路が迂回しているので遠いように感じたけど、現実にはそんなに距離のないことが分かったりする。
帰りは、高速道路に入るまで、ずっと地図を参照していた。案外、単純なルートを辿っていることなどが改めて理解できた。それに、どこをどう走っているか、今どの辺りを走っているのかなど、地図を手にするとよく分かる。
3年連続で島根に訪れている。あれこれの景色は覚えているし、どういうところで休憩したかも覚えている。どこの店に寄ったとかもある。それぞれの場面が地図上に位置づけられると、それらの場面が構造化されていくような感覚があった。バラバラだった各々の光景にまとまりが生まれてきたような感じがした。その感覚が心地よかった。
往路とは裏腹に、復路では車両は少なく、道が空いていて、自動車で走っていると爽快だった。三連休の最終日だからもっと混んでいるかと思いきや、そうでもなかった。豪雨災害もあったので、その影響もあるだろう。被災したエリアの高速道路では補修工事が、猛暑の中、なされていた。
何度となくPAやSAに入る。父は休憩、僕はタバコというパターンだ。SAに入っても、買いたいものも欲しいものもない。トイレに行くこと、タバコを吸うことが活動のすべてだ。
今回、と言うか今回もと言うか、土産類はなしだ。誰にも渡す相手なんかいないし、土産物を買うと、それを渡しに行かなければならなくなる。そういうのがプレッシャーになる。それに、今回の僕の目的は山道整備にあったのだから、観光目的ではなかった。
とにかく暑かった。地面からの照り返しも厳しく、上からも下からも熱気がやってくるのがわかるほどだった。季節の観念も変えていかなければならないんじゃないかと思った。春、夏、極夏、秋、冬、極冬と六季くらいに分けなきゃならなくなるんじゃないかと思った。
関西に近づくにつれて車両の数が増える。高槻辺りでちょっとした渋滞があった。新しく道ができたので、こちらに迂回した人も多いのかもしれない。便利になったのかどうかは、車を運転しない僕には不明だ。
京都に着く。高速道路を降りて夕食となる。後は帰宅だけとなった。
帰宅すると、早速、荷物の整理だ。僕の荷物はたかが知れているけど、両親の荷物が多い。それを下ろすのを手伝う。分類は僕には分からないから、母たちの仕事となる。
三日間の島根旅行はこうして終わった。今回、よく歩いた方だと思う。タバコの本数は増えてしまったけど、仕方がない。SAではすることがないのだから。内職しようと決めていたが、予定量にははるかに届かず。その代わり、サイト原稿の草案(これは予定にはなかった)を作成した。勉強の方は、ここまでは読むと決めていたところ以上を読んだので、これだけは予定以上の成果だった。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)