6月4日(月):捨てたもんじゃない
今日も無事に一日が終わりそうだ。今はそれが一番幸福である。今日、一日の生が与えられ、その一日を無事に終えることができる。なんと幸せなことであろうか。しかも、予定の変更、延期、キャンセル、その他諸々のアクシデントもなく、終了できるなんて、喜ばしいことだ。
体調は芳しくないが、まだましである。腰痛は、特定の動作をする時だけ痛みが走る。それ以外はなんということもない。膝は曲げるのが重たいけど、痛み等はない。歩行もある程度普通にできている、
さて、今日は予定されていた仕事はこなし、それ以外の時間はもっぱら書いて過ごした。DV事例を書いている。20回近い面接のメモを書き、それを文章化していき、解説を付していく。
事例というものは、ありのままを書くわけにはいかない。そこには現実のクライアントがおられるからである。個人が特定できないように、アレンジを施していく。必要でない部分は削除する。削除するだけでなく肉付けもする。その人の個人的な事柄は他のものに変更したり、他のクライアントの経験を拝借したりする。そうして一人のケースを練り上げるのだ。その大まかなメモが完成しているので、その文章化を試みる。
最近、またDV問題のケースが持ち込まれるようになったので、自分の考えを綴っていこうとも思っている。多分、当事者にとっては厳しい内容のものになるだろうと思う。
夕方、電話が鳴る。今日、空いてないかという問い合わせだ。どうしてウチが予約制でやっているということを無視するのだろう。多分、どこにもそのことは書いているはずなんだけど、なぜか無視される。
過去の経験から、当日に飛び込んでくるような人は上手くいかないことを知っているので、僕は断る。一日でもその人が待てるかどうかっていうのが、けっこう重要なポイントなのだ。そこが今後の成否の分かれ目になるかもしれないとさえ思っている。
まあ、今日電話してきたその人がどういう人か分からないので何とも言えないけど、当日に急に飛び込んで面接をしたような人は、後でモメることも多い。僕のほうでも引き受けるのではなかったと後悔した人もある。
一日でも待ってもらう。これができない人は、多分、僕のところに来ても意味がないだろうと思う。僕のところでは扱いきれない人であることが多いようだ。詳しいことは省略するとして、僕はお互いに負の連鎖になるようなことは避けたいと思う。
しかし、そういう電話があるということは、まだまだウチも捨てたものではない。今後、まだまだチャンスが巡ってきそうだ。そんないい予感もしている。
おっと、そうだ、電話で思い出した。業者に一回連絡をしておかないといけなかったのだ。忘れないうちに電話をかけておく。
さあて、まだまだできることはたくさんある。できることをしっかりやっておかないと、きっと後悔する。そういう人を僕は何人も知っている。事業に失敗するのは、その人だけの問題でもない。その他のさまざまな要因が関係してくる。僕もそうなるかもしれない。しかし、彼らは、主に酒の席ではあるが、過去の後悔をグチグチというのだ。そうはなりたくないと願う。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)