6月21日:満足のいく生へ

6月21日(土):満足のいく生へ

 今の自分がたまらなく嫌だ。いや、自己嫌悪のことではない。今の自分、生活や仕事も含めて、僕は何一つ満足を得ていないと感じている。そんな僕の現実に嫌気がさしているというだけのことだ。
 少しでも満足のいく生にするために、僕は自分を変えていくことをここに誓う。

 きっかけは二つある。一つは、先週の土曜日から今日までの一週間に、実に8件も面接のキャンセルがあった。それぞれクライアントの事情とか都合によるものだけれど、簡単にキャンセルされてしまう自分が嫌になった。
 もう一つは昨日のことである。リース物件のコピー機を回収してもらった。結局、僕になんら利得をもたらさなかった物件だ。もともとリースなんてする気はなかったし、コピー機を必要とはしていなかったのだ。これはHP関係の契約時に組まされたリースだったのだ。
 コピー機も室内にあれば便利かなと、そう思って活用したのは最初だけだった。そのコピー機、紙が真っ直ぐ出て来ないのだ。コピーするとクルクルと巻物のように紙が丸まってしまうのだ。とんでもない不良品をつかまされたものだ。修理とかはしてくれないし、「たまにそういうことがありますよ」という返事だった。「たまに」どころではなかったのに。
 おまけに、毎月のリース料金に、修理やメンテナンス、消耗品もすべて僕の方が持つことになっているのも腹立たしい。今回、回収に当たってはリース会社に費用を払わせようと粘った。4月にリースが終わって、昨日ようやく回収してもらったのだが、結局、少々の金は払ってもあの忌々しいコピー機が視界から消えてくれることの方が先決だったのだ。それくらい忌まわしい思い出に満ちている。
 話が脱線したな。あのコピー機が一台消えただけで気分が違ってくるのだ。僕の人生から忌まわしい対象が一つ失せたわけだ。この感じが自分を変えていこうという動機とも関わっているのだ。

 6月に入ってから、資料やテープのデジタル化作業に着手した。着手してから、やっぱり手をつけるんじゃなかったとすごく後悔してしまった。膨大な量なのだ。でも、手をつけた以上、わずかずつでもやっていくことに決めている。
 今日は、朝の8時には入室した。そして、昨日、コピー回収の際に部屋の中を動かしたので、まず、それを元に戻した。同時に面接テープをICレコーダーに落とす。続いて、紙の資料をスキャンしてパソコンに入れる。雑誌三か月分の記事から、残しておきたいものをスキャンした他、勉強会で配布された資料なんかもパソコンに入れた。
 今日のデジタル化作業は、テープ4巻、雑誌三か月分とプリント資料およそ200枚といったところだ。割と捗ったけれど、それくらいでは見た目にも変わらない。
 このデジタル化作業は、室内からモノを減らそうというのが一番の目的である。目に見えて減ったと感じられるにはまだまだ時間がかかりそうだ。それに仕事の合間を縫っての作業だ。なかなかたいへんである。

 昨日はビールを二本飲んだ。それだけで済ませた。今日は一滴も酒を口にしていない。
 朝食は玉ねぎを一つ。父の畑でたくさん取れたそうだ。バターと醤油で炒める。それが朝食だ。昼食は春雨スープとサラダ。夜は父の作ったハヤシライス。
 コーヒーは今日は二杯。朝に一杯飲む。夜、仕事を終えてから一杯、喫茶店にて飲んだ。コーヒーも飲みすぎないようにしないとな。一日に7杯も8杯も、時にはそれ以上飲むときだってある。いささか度を過ぎているな。
 タバコはいつもの感じだ。今晩、少しだけ禁煙しているけれど、明日には普通に吸ってしまうだろう。

 今日はサイト作業にも精を出した。原稿をいくつか書く。一つは公開した。
 面接も数件こなす。
 その分、勉強する時間が削られてしまった。セシュエー「分裂病の精神療法」、ブランケンブルグ「自明性の喪失」、「異常心理学講座」より「離人症」、ベネデッティ「臨床精神療法」などから要所要所を読む。

 さて、自分を変えていくとは言いながらも、まだ具体的なことは何も決まっていない。当面は断酒をし、タバコ並びにコーヒーと食事は制限し、その分、サイト作業やデジタル化作業に時間を割り当てる。無益な活動は控え、人間関係もいくつか絞ろうと思う。真剣に生きている人とだけ付き合いたいと思う。仕事は今まで通りやっていくが、もっと仕事のできる人間になることを目指す。

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

(付記)
 この決意も、多少は現在につながっているだろうか。当時と比較すると、ましになった部分もあれば、相変わらずの部分もある。
(平成29年1月)

 

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