6月17日(火):連続のお誘い
今日は定休日だが、資料のデジタル化作業と、いくつか室内の作業のために職場に出る。大部分の時間、喫煙欲求と戦っている。
禁煙治療でこれはいいなと僕が思うのは、合宿形式のやつだ。一週間ほど籠るのだ。嫌でもタバコが吸えないという状況に閉じ込められるわけだ。でも、喫える環境に戻ったら、再び喫煙するようになるかもしれないな。
職場を後にして、禁煙を再チャレンジしているが、喫茶店で資料整理をする。その後、店を出た所で、よく行くバーの女の子とばったりでくわした。
そういえば、6月の初めに、友達から「また飲みに行こう」と誘われ、「いいね」と答えている。その後、以前のバイト先の店長から電話がかかってきて、「また一緒に飲もう」と誘われ、「いいですね」と答える。確か、それと同日だったと思うけれど、職場から通りへ出た時に昔の飲み友達とばったり出くわした。彼もまた「今度、一緒に飲もうよ」と誘ってくれて、僕は思わず「いいね」と答えてしまった。困った同調性格だと我ながら思う。
今日、その反省も踏まえて、彼女の方から「また店に来てよ」と言い出す前に、僕の方から「最近は真っ直ぐ帰らないとアカンねん。忙しいねん」と、問われてもいないのに主張しておいた。
しかし、夕方ころになると飲酒欲求が高まるのは確かだ。今日も危なかった。バーの女の子とばったり出会ったのは却ってよかったかもしれない。「真っ直ぐ帰らないとアカンねん」と言った以上、真っ直ぐ駅に向かい、ホームへと上がって行った。見られているわけではないけれど、何となく実行しておいた方が安全だと思った。もし、ウロチョロして、後でまた彼女とばったり出会ったとしたら、僕が嘘をついたように思われてしまう。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)
(付記)
ここでもそうだ。酒を止めている時に限って、お誘いが次々に舞い込んでくる。誘われても、こちらもお愛想で「いいね、今度行こう」と答えておけばいいのだけど、どうも律儀なところがあって、「いいね」とこちらが言った以上、それは実行しないと約束を破ったような感覚に襲われてしまうのだ。そんなことを言いながらも、それは飲酒欲求の表れなのであるが。
(平成29年1月)