5月3日(水):前に進んだ気にならず
今日は日付が変わってから深夜勤務だ。コンビニの方だ。と言っても、今はバイトはコンビニだけだ。非常に眠かったけれど、行けばなんとかなると思い、出勤。
昨日の火曜日は平日だった。今日からまた祝日が続く。だから休み前の夜ということになる。ある程度忙しくなりそうだとは予期していたけれど、まさかああなるとは。
酔っ払い客や帰れなくなった人たちが入れ替わり立ち代わり入店してくる。同じ人が何度も入店しては買い物していく。いや、買い物してくれる分にはまだしも、何も買わずにただ入ってきただけといった感じの人や、トイレだけ借りるという人にはちょっとアタマに来る。
入荷品も多い。入荷品を出す場所に客が陣取っていたりすると、それもまた腹立たしい。作業は小刻みに中断される。
それに加えて、僕なりにやる作業がある。すべてをこなせるか心もとない気分だ。
なお悪いことに、酔っ払いが売り場の棚にもたれかかるようにして倒れた。立ち上がろうとしてまた倒れた。まともに立てなくなっている。売り場が大きくズレた。そのズレだけは直したが細かいところは後回しだ。こちらは入荷品も終わっていない有様だっていうのに。
4時ころ、店頭の掃除に出る。通常なら3時ころに行う作業だ。駐車場にはゴミが散乱している。その上、帰れなくなったおじさんや、車の中で夜通し過ごそうという人たちもいる。何じゃこの世界はと思った。それでも、黙々と掃除する。ゴミはさほどではなかったものの、タバコの吸い殻は40本くらい拾ったんじゃないか。ついでに僕のタバコの吸い殻も2,3本追加しておく。イライラしていて無性にタバコを欲していた。なかなか喫う時間も取れなかったが、気にするものか。
店内のゴミ箱も満杯だ。ゴミ箱に捨ててくれるだけでもありがたい。ゴミ袋も替える。普段はこの仕事はあまりしなくて済むものである。
おまけに明け方頃にはややこしい客も来おる。こっちはイチャモンつけてきたらケンカしてやるくらいの勢いだ。無理難題な要求を出してくる客は出入り禁止にしたいくらいだ。
交代の時間ギリギリまで入荷品を捌いていた。4時半頃に二か所から商品が入荷される。それを6時ころまでかけてようやく捌き終える。いつもならもう少し早く終える。入荷前に準備をして備えるのだけれど、今日はその余裕がなかった。
6時に交代の人たちが来る。そこで僕のシフトは終了となる。それでも残った作業のいくつかをこなす。サービス残業だが、そのままにしておいて後でなんじゃかんじゃ言われるのも癪なので、自衛のための残業だ。それから僕の日課の掃除をする。商品の上にホコリが被っているのが無性に許せないのだ。それをハタキで落としてやる。いつもなら勤務時間内にやるのだけれど、今日は終了後になった。それもいつもより簡易に済ませる。
今日はどうしようかとも思ったが、構うもんか、缶ビールを一本買い、店頭で呑む。不思議と、ようやく気持ちが鎮まる。
7時になると、そのまま駅に向かい。高槻へ直行する。8時ころ入室。2時間ほどパソコン作業をする。作業と言っても原稿を見直したりする程度だ。それから2時間ほど横になって仮眠を取る。
今日は高槻はジャズストリートだ。行きつけの店が出店するというので、少しばかり手伝うと請け合ってしまったのだ。そのことを少しだけ後悔するも、約束なので、その時間に店に行ってみる。案の定、何の準備もできていない有様だ。
手伝いと言っても、あれこれ提案するくらいだ。僕の仕事は、もし品物が切れたら買出しに行くくらいなものだ。でも、その心配はなさそうだ。そこまで売れない。ただ、店員が席を外している間だけ、僕が店内に立った。時間にして20~30分くらいだろうか。その間に客が来たら対応しようと思っていたものの、来店する人は無しだった。
夕方まで店にいる。来るのは常連さんばかりだ。多分、他もそうなんだろう。その店の常連さんが来るのだ。8割常連で、2割がその他といったところではないかという気もする。
結局のところ、いつもの顔ぶれが揃う感じになった。夕方頃には、なんか面白くねえなあってな気持ちに陥っていた。それで、僕は一旦店を出て、職場に戻ることにした。眠たくなったので、少し寝てやろうと決める。
そこで3時間近く寝てしまった。起きた時には20時になっていた。そろそろジャズストも終わりだ。この時間に出ると人が多いだろなと思い、22時までパソコン作業をして過ごす。本も読みたかったけれど、酒を飲んでいるのでアタマに入らないだろうと思い、朝の続きで原稿の整理なんかをして過ごす。
22時に職場を後にする。もう一度店の方に行ってみたけれど、閉店していた。24時までは開けると言っていたのに、どうやら「折れた」ようだ。
僕は行くところがないので、帰ろうと思う。もし、駅に行って人だかりができているようなら、もう少しどこかで時間を潰そうと決めた。でも、そういうことにはならなかった。駅も人がまばらになっている。例年なら遅くまで人が多かったイメージがあるのだけれど、やはり不景気なんだなという気がして、どこか寂しいような気持に襲われた。
電車に乗り、帰宅。明日はどうしようかと考えた。手伝うと言った以上、明日も一応顔を出しておこうと決める。もっとも、彼らが「折れた」ら閉めるだろう。僕の方は約束だけは果たしておこう。明日も手伝い、それで呑み屋の常連とも距離を置こう。なんとなく、今日は彼らにも嫌気がさしている。
それにしても、今日は何かと忙しい一日になったな。夜中1時から22時まで、間の仮眠時間を除いて、常に何か仕事なり用事なりをしていたな。それでも何かが前に進んだ気が一向にしないのだが。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)