4月21日(水):敗退国
コロナ感染者数が大阪では毎日1000人以上で、また記録を更新したのではなかったかな。この状態が9月まで続くのか。
9月というのは、政府の話ではその頃にワクチンが供給されるようになるからであるということだった。昨日までは僕はその言葉を信じてしまっていた。我ながら愚かしいことである。実際は、蓋を開けてみると、9月という契約は無いそうである。
訪米した首相がそういう契約を取り付けてきたのではなかったのかと思いきや、そういう話をしたというだけの話だ。日本に優先的にワクチンを提供するようにという大統領令を出させてジョーにサインさせるくらいのことはできんのかいな、ヨシは。結局、手ぶらで帰ってきたというだけのことか。
手ぶらだけならまだしも、台湾問題で中国との関係が悪化しそうな懸念があるというのだから、何しにアメリカまで行ったことやら。
イギリスでは感染がかなり抑えられているという。一時期は一日に6万人の感染者を出したこともあるが、裏を返して言えば、6万人の感染者を検出できるだけの検査を実施してきたということである。
とにかく検査体制が充実しているようだ。人々はもっと気軽に検査を受けられる上に、自分でできる簡易検査キットを各家庭に配布しているそうである。検査のハードルがあまりにも高い日本とはエライ違いだ。
検査も国が主導してやっているのだ。日本は民間主導でなんとか検査を拡充しようとしているという体たらくである。ひどいもんだ。
そのイギリスでは、現在でもロックダウン中なのであるが、徐々に緩和して経済活動を戻し始めているという。それが大事なのだ。速やかに経済活動を復活させるということが。
日本ではどうだろうか。経済活動が復活するのは来年の話だろう。下手をすると二年後かもしれない。その間、日本の経済は下落し、低迷することになる。大企業でさえ厳しい状況だと言うのだから相当なものである。
日本企業の業績が上げられないなら、株価も下がるだろう。そうなると外国資本が日本企業を買収するようになるかもしれない。そうなると、中国とか韓国とかの諸外国を潤すために日本人が働くようになるかもしれない。分かりやすく言えば植民地支配されるに等しいような状態が来るかもしれない。
日本が経済復活を遅延させればさせるほど、上記のような状態が実現してしまう可能性が高くなる。そして、経済活動を復活させるためには、感染の抑え込みが絶対に不可欠である。さらに、感染を抑え込むには、検査を拡充して感染者を早期発見して早期治療していくこと、もしくは、国内でワクチン製造することであるが、日本はそのどちらにも力を入れていない。だから日本のお先は真っ暗である。
僕は経済には疎いし、専門家でもない。コロナは世界的な出来事であるが、経済的観点から言えば、先に感染を収束させた国が勝つように思えてくる。いち早く経済を復活させた国が世界経済をリードしていくことになると思う。日本はボロ負けである。コロナ後の経済競争のスタート地点はおろか、まだまだそのはるか後方に位置している。コロナ渦中にあってもそうであるが、アフターコロナでさえ明るき兆しが見いだせるかどうか、僕は疑問である。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)