3月17日(火):連休にて
定休日。実際には日月火と休んでいるのだけど、この3日間でやろうと決めたことがある。体のリハビリをしようと計画していた。
基本的には、この3日間は酒を断ち、タバコを減らし、できるだけ歩くということだ。
初日は試験会場の往復を歩いた。かなりキツかった。久しぶりに歩いた感じがした。昨日は、そのためか、足が重たかった。疲労感が残っていた。それでも歩いた。今日は昨日に比べて足が軽い。筋肉が回復しているからだろう。
酒は飲まなかった。タバコは減らそうと試みた。朝9時までは吸わず、日中も3~4時間の禁煙時間を設けた。この禁煙時間は、初日は当然試験時間で、昨日は映画を観ている時間がそうだった。今日も映画を観て禁煙を実現しようと思う。
夕方、飲酒欲求に襲われたが、早めに帰宅して、そこから一歩も出ないと決める。映画はDVDで『ナバロンの嵐』を観た。これは子供の頃、テレビで放映されたのを録画して繰り返し観たという、僕にとって思い出深い映画だ。いつかここでも取り上げようと思う。
映画の後は音楽を聴く。アリス・クーパー『Easy Action』、ソフト・マシーン『4』、そしてシカゴのデビュー盤。その他種々雑多に聴きまくった。タバコと酒をごまかすためだ。
本は昨日ほどには読めなかった。ただ、いろんな本を拾い読みしていった。たまにそういう時がある。
夜、テレビを観ようと思った。ロンハーを観た。相変わらずあんな雰囲気の番組だなと思った。女性雛壇芸人が渋滞中で、誰が残るかというようなことをやっていた。格付けの延長のような企画だ。
でも、ああなるだろうなと僕は思った。誰にでも機会があるのだ。芸人であれアイドルであれ、特に何かに秀でていなくても機会が均等にあると思う。もちろん、そんなことはないということも分かってはいる。なりたくてもなれない人も多い。でも、一昔前に比べたらその敷居も低くなっているように思う。つまり、誰でもそうなれるチャンスがあるということだ。
こうしてチャンスを手にした人たちの多くは、いわゆる「一発屋」になるのだろう。誰にでもデビューできるチャンスは与えられているけれど、それを続けさせてもらえないという状況ではないだろうか。次々にそのチャンスを手にした人がデビューして、去年ヒットした人たちを今年は見なくなるということの繰り返しのように思う。芸人も、アイドルも、歌手や俳優も、すべてそんな状況のように思う。
僕たちはそれを違和感なく見ていると思う。ファンや視聴者にとって肝心なことは、次々に新しい人が現れては、僕たちの目の前、僕たちの興味関心を通り過ぎていくことだと思う。スマフォの画面を指先でスイスイとスライドして見送るように。これは視聴者側の問題で、現代の僕たちの抱える問題なんだと思う。
出演している女性の雛壇芸人さんたちを見ていて、僕はとても笑うどころではなかったね。彼女たちの大部分は多くの人の目の前をただ通り過ぎていくだけなのだと思うと。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)
(付記)
チャンスが平等に与えられるということはいいことだ。しかし、その場合、生き残れる人が限りなく少なくなってしまうというリスクもある。その両面が見えていた方がいいなと思う。
(平成29年4月)