3月17日:忍耐と勉強の時期

3月17日(水):忍耐と勉強の時期

 

 昨夜、テレビで産後うつのことをやっていたのをチラリと見て、確かそれに関するテーマの下書きをしたなと思い出した。そのメモを探してみて、どうにか見つかった。早速それを文章化していった。今日はほとんどの時間をそれに費やした。A4にして20枚分ほど書いた。

 

 産後うつのような人はウチには来ないのだ。子連れをお断りしているからである。しかし、出産というのは女性にとっては特別な体験となるようで、鬱までいかなくても精神的な不調を来たす人も少なくないようだ。

 問題は、それが慢性的に継続することだ。重症とか軽症とか言い出したら軽症の部類に入るのだろうけれど、瀰漫性の不調がその後も続いてしまう人たちがいるのだ。僕がお会いするのはそういう人たちである。

 書きたかったことは、産後うつなどと言っても、決して産後の時期だけの問題と思ってほしくないということだった。その産後うつは、出産前の出来事や経験、その人のパーソナリティなんかが色濃く影を落としていることもあるし、出産後、何年も続いてしまうこともあるのだ。

 

 しかし、原稿を書いていて思った。こうして書いてるけれど、これ、公開するのかなって。ボツにしてしまう可能性も高いな。というのは、書いていて面白くないのだ。書く方がそんなだったら、読むほうはもっと苦痛だろう。そんなの公開して誰が読むだろうか。そんな気分に陥っている。

 まあ、それは後日考えることにしよう。今日はもう目が疲れた。目の奥の方がキリキリと痛む。パソコン画面とにらめっこしすぎたようだ。

 

 昨日、天神さんにお参りに行って、もっと勉強したいと祈願したのに、今日はほとんど何もできていない状態だ。書く方ばかりやっていたな。

 モームの『月と六ペンス』を読む。昔読んだ本だ。昨日購入した本もまだ全部読めていないのに過去に読んだ本に手を伸ばしてしまったのだけれど、なんか無性に読みたくなった。僕の中で意識化されていないけれど、何か今の僕が求めているものがそこにありそうな気もしている。

 昨日買った本の一冊は手を付けていて、半分ほど読み終えている。古い本だけれど、なかなか良さそうである。戦後の人たちが読んだ本、昭和20年代から30年代前半頃

に出版された本に今は興味がある。あの時代の人たちはどういう本を読んで、敗戦後の生き方を決定していったのだろう、そんなことを思っている。

 

 コロナ、並びにその不況の影響をもろに被っていて仕事が激減しているけれど、今日はそれなりに充実した一日でもあった。ともかく続けていよう。僕も専門家のはしくれであると自分では思っているのだけれど、専門家は必ずニーズがあるものだ。いつか必ず僕を必要とする人たちが来てくれることを僕は信じている。今は忍耐と勉強の時期だと思うことにしよう。

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

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