3月14日(水):「ソラの夢」
(夢)「ソラの夢」
教室のようなところ。一人の女性が僕にジャレついてくる。僕の回りに彼女はまとわりつくような感じだ。いやな感じはしなかったし、僕は彼女を好いていた。でも、彼女の名前が何だったか思い出せないで困った。一応、彼女を「ソラちゃん」と呼んでおくことにした。僕に夢中で他のことが「上の空」だからだ。
どういういきさつがあったのか、僕は帰宅した。以前住んでいた家だった。父親が荷物を運んでいる。僕宛ての留守番電話がたくさん入っていると聞いたので、父を手伝わず、電話の方に向かう。
留守番電話に僕のクライアントからのメッセージが入っていた。その後、彼が家にやってきた。彼は僕の足のことを気遣ってくれた後、性格はこうして変わるのだ、この冊子に書いてあると言って、僕に冊子を手渡す。僕はパラパラとページを繰る。僕の間違いを指摘するために彼は来たのだなと思う。そして、やり方に拘る人は自分と向き合えない人だという僕の確信を強める。
彼は去っていった。一つ仕事を失った。なんだかソラちゃんに悪いような気がした。仕事をしていないと彼女に会うことができないかのように感じて、寂しい思いが残った。
(連想と感想)
なんだか不思議な夢だった。この女性はクラスメートといった雰囲気だった。名前を忘れたことを彼女に悟られないように気を配っていたような記憶がある。
男性のクライアントは、以前に来られていた人を思い出させる。現実に現在来られている男性クライアントで僕は頭を悩ませている。両者はどこか共通しているのかもしれない。
夢の中の男性クライアントは性格を変える方法があり、それが正しくて、僕が間違っているという指摘を遠まわしにしている。現実の現在のクライアントの方も、そういう傾向がある。テクニックでやろうとしすぎるのだ。対人関係もテクニックでこなそうとするから、人が彼を相手にしなくなるのだが、彼自身はそのようなことに気づいていないのだ。そして、もしかすると、彼は近いうちにカウンセリングから去っていくだろうという予感がしている。この辺りは現実と重なる部分が感じられている。
留守番電話。最近は忙しくて電話を取れないことが多い。前夜、電話のことを考えていた。留守電にメッセージを吹き込んでもらって、折り返し電話をする。それ以外は電話を取らないということにしようかとも考えた。
仕事を失って悲しいという気持ちと内なる女性とは、僕の中では、関係があるのかもしれない。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)