11月29日(木):お金の話
さて、今日から少しばかりヒマになる。この週末は時間的に余裕がありそうな感じである。この機会に書くものは書いて仕上げてしまおうと考えている。
火曜日の外回りと、さらには昼と夜の酒とが祟ったのか、若干、足の具合がよろしくない。少々の痛みがある。今のところ、歩行などに支障はないが、要注意の状態だ。 とにかく、今月も終わろうとしている。なんとか乗り切った。毎月、綱渡りのような生活である。
裕福そうに見えるかもしれないけど、それは出ていくお金が少ないからである。
まず、家族がいない。子供のことでかかるお金というものがない。
今では人付き合いもなくなった。今頃の時期だと、世間一般の人たちは忘年会だのなんだのとお金が出ていく機会が多いことだろうと思うけど、僕はそういう予定は一つもない。お歳暮、年賀状、そういうものもすべてやめましょうと言ってある。
また、車やバイクに乗ることはないので、車のローンだの、車検代だの、ガス代、駐車場代、保険だのといった支払いがないのだ。
おまけに、金のかかる趣味、例えばゴルフとか釣りといった趣味もない。道具を買い揃える必要もなければ、会員権を買うこともないし、コースや海に出るということもない。
当然、ギャンブルもしない。宝くじでさえ僕は買わない。
同じく当然、女遊びもしない。もう女もコリゴリである。
ゲームやなんかもしない。あれも意外とお金がかかるものだと僕は感じている。
足が悪くなってからは山歩きとかウォーキングなんかもしなくなった。旅行なんかもまったくしない。旅費だの交通費だのもなくなった。 酒は飲むけど、スナックとかラウンジとか、そういう金のかかる店では呑まない。せいぜい立ち飲み屋かショットバーくらいのものである。一回飲みに行って3000円で十分収まる。そこまでいかない時もある。
本は読むけど、新刊を買うことがめっきりなくなった。古書店で安く買う。安く買った本がいい本だった時はけっこう幸せである。
グルメにも凝らない。行列ができる店とか美味しいと評判の店とか、興味がない。スイーツとかそんなものにも凝らない。たまにおやつが欲しくなることもあるけど、100円ショップなんかで間に合うものばかりだ。普段の食事も凝らない。毎朝、たまごかけご飯(withワサビ)とみそ汁。昼はインスタント麺にご飯とサラダ。夜は食ったり食わなかったりする。お昼はたまに外食をすることがある。それでも基本700円までと決めている。ちょっと奮発するとそれをオーバーしてしまうこともあるけど、それでも900円は越さないように気を付けている。
ファッションなんかになるとまるでダメである。まったく興味がない上に、服もありあわせのものを着る。そして、十分に着古してから新しいのを買う。今月、スーツを買ったけど、ほんと、5年ぶりくらいではなかろうか。一着買うと、10年くらいは着るつもりでいる。 僕の鞄は破れがあるのだけど、そこを繕って今も使用している。音楽が好きで、CDも買うけど、基本的に中古だ。これも買う時は6~10枚くらい買う。そしてそれを半年ほどかけて聴きこむ。買うのは年に2回程度である。映画を観るという習慣も形成されつつあるけど、それも1枚100円のレンタルDVDだ。喫茶店でコーヒーを飲む頻度も少なくなった。最近は滅多に行かない。
唯一の贅沢品はタバコくらいなものかもしれない。こいつだけはいくら値上がりされても止める気がない。
要するに、意外とお金のかからない生活をしているのだ。それだからなんとかやっていけているという部分もあると思う。
『雨月物語』の最終話に「貧福論」という話がある。昔、これを読んだときはあまり感銘を受けなかったけど、今回はひどく感激してしまった。この話だけ3度ほど繰り返して読んでいる。
拝金主義になるわけではないけど、お金は大切にしよう。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)