11月29日:ある女性のお喋り

11月29日(火)ある女性のお喋り

 

 今日は定休日で、時間があれば職場にも顔を出して、明日の準備をしようと考えているが、それまでは街中をウロウロしておこうと思う。今、昼の一時。本とパソコンをリュックに詰めて、家を出ている。よく行く喫茶店に入る。カフェには時々入るが、パソコンを接続するコンセントがあり、喫煙席と禁煙席が分かれている店というのが、私が入る条件である。

 外を歩くと、このブログに書くネタが見つかるものである。早速見つけた。カフェで僕の隣の席に座っていた女性である。30歳前後くらいである。この女性が非常に落ち着きがないのである。何度も席を立っては、何か取に行って、戻ってくる。一回で済ませられないようである。何度も僕の横を通り過ぎるので、僕はいささかうんざりしてきた。この席に座ったことをすこしばかり後悔したのである。

 その後、彼女の友達の女性が入店して、合流する。二人でお喋りをしている。この友達は最近タバコを止めたらしい。健康に気遣うからということで止めたらしい。するとこの女性は「何をいまさら」と友達に語っていた。

 また、二人とも結婚のことを考えなければならない年齢であるようだ。友達の方が、最近パーティーで一人の男性と知り合ったという話をした。何でも41歳のサラリーマンで、ごく普通の人だと言う。この女性はそれを聞いて、41歳の独身男性は余りもので、何か欠陥があると疑っているようであった。40歳、独身の僕には耳が痛い話であった。しかし、仕事一筋に打ち込んできた男性かもしれないのに、根拠もなく悪しざまに言われるのもたまったものではないと僕は感じた。

 その後、二人の会話は年末の宝くじの話になった。彼女たちは買うらしい。それは構わないのだけど、彼女には当選して欲しくないと、僕は密かに感じた。彼女は今年は買い方を変えようという話をしていた。予算を組んで、狙うらしい。

 友達の方は「婚活」をしているのだけど、この女性の方はそうでもないようだ。男っ気がなく、彼氏もいないのだろうと、僕は予測を立てている。親がいると便利だと彼女は話していたので、親と同居しているのだろう。親がいなくなったらどうしようとも話していた。仕事から帰って、夕飯の用意ができていないということが、彼女にとってはとても悲劇的な情景となっているようだ。

 これまでの会話から、この女性が結婚できないのがよく分かるというものである。まあ、独身生活を謳歌している僕が言うのだから説得力に欠けるかもしれないけれど。もし、この女性がこのブログを読めば、きっと次のように言うだろう。「そんなこと、あなたなんかに言われたくないわよ」と。

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー

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