10月9日(火):腰痛
昨日と今日、この二日間、激しい腰痛に襲われている。日曜日の晩あたりからその前兆が見えていた。そろそろ腰に来るなと思っていたら、その翌日から一気に悪化した。
左の腰から足の付け根の辺りにかけて、激しく痛む。少し動くだけでズキンと痛みが走り、くしゃみや咳をしただけでその振動が響く。もっとも困難を極めるのは立ち上がる時だ。寝ている状態から立ち上がる時に工夫が要る。その他、階段を下りるときに不便だ。
当然ながら歩行は遅鈍し、動作も緩慢にならざるを得ない。わずかの距離を歩くだけでも思いのほか時間を要する。
座る時もたいへんだが、一度座ってしまえば後は大丈夫だ。その代わり、上体はあまり動かせないし、姿勢を変えることもままならない。足も不動にしていなければならない。要するに、ずっと同じ姿勢のまま少しも動かない限り、長時間座っていることも可能である。ただし、完全に不動というわけにはいかないので、やはり不便である。
今回ばかりは、何度も「もうダメだ」と思った。このまま死んでもいいくらいに思ったし、今回ばかりは再起不能なんじゃないかという不安に繰り返し襲われた。
現時点では鎮痛剤がよく効く。それだけが救いだ。鎮痛剤を服用すると1~2時間後にはかなりましになっている。その間に仕事なり作業なりをこなす。服用後12時間くらいで効用が薄まり、痛みが復活してくる。そこでまた服薬することになる。日常の生活時間と服用とを上手く調整しなければならないのも面倒である。これが少しズレると、けっこうたいへんなことになる。
もうダメか、そういう気持ちがこみ上げてくると、なぜか身辺整理をやっておきたくなる。昨日と今日はできる限りこれに費やした。時間と身体の状態と相談しながら作業する。大きな作業や出歩くような用事はこなせないが、室内でできることは可能な限りやっていくことにした。
この身辺整理は自宅と職場の両方なので、やることが多くなる。この二日間でゴミ袋が二つ満杯になった。不要な書類はシュレッダーにかけ、物は捨てていった。不可燃のものは一まとめにしたが、これもけっこうな量となった。
少し作業をしては足腰を休め、再び取り掛かる。これの繰り返しである。長時間一気にやってしまわないようにした。体のことを気遣いながらの作業となった。そして、痛みがぶり返した時には、思い切ってすべての作業を中断する。無理をすると後々響くことになってしまうからだ。
そうして、取り掛かったものの、そんな具合なので、要した時間の割りには作業は捗っていない。もう、それも仕方ないことと諦める。自分の満足感なんかどうでもいいのだ。とにかく少しでも作業が進展すればそれで良しと考えることにする。
自宅の身辺整理をしていると、昔、クリニック時代に着ていた白衣が見つかる。いいものを見つけた。これから仕事で着用しよう。白衣の威力っていうのは、思いのほか大きいものである。昔は、医者でもないのに白衣を着るということに抵抗感もあったが、今ではそんな拘りもなくなった。多少は権威があるように映ることも必要なことであると考えるようになっている。
そんなこんなでけっこうたいへんな二日間を過ごした。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)