10月27日:ギャンブル者からの電話 

10月27日(金):ギャンブル者からの電話 

 

 今日は朝のうちに月末の外回り作業を済ませておく。銀行に行ったり、その他の支払関係も済ませる。 

 午後から職場入りをする。今日は書き物に専念しようと考えていた。サイト原稿を3項分、A4用紙にして9枚ほど書く。それ以外のブログ側の原稿も3つほど書き上げる。この文章もその一つだ。 

 書ける時に書いて残しておく。後から思い出して書くというのは、なかなかたいへんである。書くことが心の中にあるうちに、取りあえず文章化しておく。修正は後でいくらでもできるから、そんなのは後回しにしたらいいのだ。 

 

 夕方、一息入れようとしたら電話が鳴る。びっくりしたね。「ギャンブル依存なんだけど」といきなり切り出された。 

 僕のサイトにギャンブル依存お断りとあるのに、見てないようだ。もし受けるのであれば僕の提示した条件を飲んでくれという話がしてあるのに、まったく無視だ。そんなんだから、その人はギャンブルに負けるのだろう。 

 さらにその人は「そちらで受ければギャンブル依存が治る保証があるか」と聞いてきた。呆れるわ。ギャンブルはもっと保証があらへんのとちゃうかと僕は思うのだ。勝つ保証なんてまったくないのだ。そんな無保証の行為には無暗やたらと手を出すくせに、僕に対しては保証を求めるなんて、一体、どういうこっちゃ。だから、ギャンブルやる奴は嫌いなんだ。どこか余所へ行ってくれればいいのにと思う。 

 そして、その考え方がすでにギャンブル依存者のものなのだ。自分は勝つという保証を自分で勝手にでっちあげるのだ。今回、その保証を僕に作らせようとしているわけだ。人間にはなんの保証もないのである。なんの保証もない中で人は自分自身を選択し、決断しているのである。そこから逃避することなんてできないのだ。ギャンブル者はそこからいくらでも逃避しようと試みたがるのだ。 

 ともかく、あんな電話は胸糞悪くなるというものだ。ああ、バカバカしい。いっそのこと「今のあなたのやっている行為から判断すると、あなたがギャンブルから抜け出せる確率はゼロです」と言ってやった方が良かったかもしれない。 

 もっと志のあるクライアント、問題意識を持っているクライアントに来てほしい。 

 

 さて、今日はもう疲れた。ここまでにして、夜は酒を飲みに行こう。ムシャクシャしてる。多分、悪い酒になるだろう。僕はいい酒の保証なんて求めない。悪い酒になっても自分の責任として引き受けるつもりだ。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

 

 

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