10月14日(月):島根を後に
今日で島根を後にする。
昨晩は具合が悪く、それもあって良く寝れた。朝4時前には起床していた。
5時ころ、旅館を出て、コンビニまで行く。片道30分近くかかる。ちょっとコンビニに行ってくるってだけでも1時間仕事だ。
早朝だけに人の姿が無い。京都の地元の方が人が多いような気がする。おそらく、この辺の人たちは夜更かしする場所もなく、朝早く起きても行くところがないのだろう。早朝なのに真夜中のような雰囲気が漂う。
大通りでも車がほとんど走っていない。テクテク歩いていて、「おはようございます」と声をかけられた時は飛び上がるほどビックリしてしまった。犬の散歩をしている人だったんだけれど、そんなところで人とすれ違うとは思っていなかったのだ。
駅前のコンビニ。ローカルなエリアだけど24時間営業をしているんだな。客はまばらだ。僕の地元だと、5時半頃になると、出勤の人が増え始め、客が多くなる傾向があるのだけれど、この辺りの人はそうではないのかな。出勤がそれほど早くないのかもしれない。
買うものを買って、旅館に戻る。道中、木の茂みが見える箇所があって、あれはなんだろう、神社か何かがあるのだろうかと思い、ちょっとだけ立ち寄ってみる。どうも個人宅であったようだ。
旅館の駐車場でタバコを一服して、少しばかり体操をする。今日は一日座ったままになりそうだ。体を動かしておこうと思った。
朝食を取り、準備をして、8時に出発となった。
しばらく地道を走って、高速に入る。ここの高速の入り口が分かりにくかった。高速道路を逆走してしまう人の気持ちも分かるというものだ。もう少し分かりやすい指示を提示してくれたらいいのにと思う。また、高速の出口を父は間違えてしまう。ここも分かりにくいところだった。父は一旦一般道に出て、高速に入りなおした。逆走するなんてことはなかっただけ良しとしようか。
ルートは父に任せる。僕は地理に不案内だ。そうか、松屋は七塚原SAだったな。今日の昼食は王佐SAだ。王佐ラーメンを食する。父たちが昔食べて辛かったと言ったラーメンだ。当時と内容が変わっているのだろう、それほど辛くもなかった。
それぞれのSAは、同じようなものを売っているけれど、それぞれ独自性を出している感じがある。屋台を出してるところもあれば、敷地内に遊歩道を設けているところもある。ベンチや庭を設置しているところなんかもある。鉄棒なんかの体操器具があったり、子供の遊び場があったり、いろいろだ。
屋台も惹かれるところがあったが、止めておこう。ああいうのはついつい買ってしまうというパターンだな。それに、けっこういい値段であったりする。中身もそれだけ値打ちがあると言えばそうなんだけれど、やはり、ちょっと値が張るという印象を受けてしまう。小遣いは使えない。もともと貧乏旅行をするつもりでいた。何か買いたいという欲求が生まれても、自分を抑えておく。
往路と同じように、SA、PAに幾度となく寄る。父の休憩のためだ。僕もそのたびに車を降りて、まず、膝を伸ばす。ずっと屈めていると膝が痛くなってくるからだ。そうして、まずは膝を伸ばし、次に歩行する。行ったり来たりして歩く。それからタバコでも一服する。どうにもすることがない。
岡山辺りまで来ると、SAも人が多くなる。車も多い。一度、ウチの車を見失ってしまった。駐車場のどの辺りに停めたのかも曖昧になってくる。
高速道路を下り、丹波篠山方面から京都市に向かう。ここで大渋滞に巻き込まれてしまった。30分かけて1キロ進むくらいのぺースだ。時速2キロの速さで進んでいく。僕たちの前を市バスが走っていたが、信号交差点で、なるほど、ああやって割り込むのかと僕は感心した。さすがに運転慣れしているところだけに、よく知ってるなあと思った。
ここの渋滞を回避したいがために、往路は朝早く出発したのだと改めて知った。ここがこれだけ渋滞するってことを知っていないとエラい目に遭うところだった。
日が落ちて、だんだん暗くなってくる。暗くなると、景色が見えなくなり、どんなところを走っているのか分からない。こうなると車の旅も退屈である。車中で本を読むということもできない。
京都市に入って、見知っている風景が現れてくると、ようやく帰ってきたなという気持になる。帰宅できる喜びと、旅を終える寂しさと、なんだか入り混じったような気持ちがする。
家に着くと、荷物を整理して、僕は一寝入りした。今晩のバイトは休まないことにしていたからだ。すでに三日も休みをもらっている。今月はちょっと休みすぎだ。明日から、というか今晩から、また気合を入れて頑張ろう。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)