10月10日:ダウン 

10月10日(火):ダウン 

 

 ああ、ダメだ。ついにダウンだ。 

 

 昨夜から今朝にかけてバイトをこなす。こちらはセブンの方だ。 

 なんとなくしんどいなとは思っていた。体がキツイと感じられていた。それでも作業はこなす。 

 帰宅して、小一時間ほど休憩する。その時に食事もしたのだ。なんとなく食べる気もしない。いや、食欲はあるものの、食べるものに違和感を覚える。 

 休憩後は外出する。2か所ほど回る予定をしている。 

 往路はなんの問題もなかった。普通に歩いて目的地まで行けた。復路である。急に具合が悪くなってきた。胸やけが襲ってきて、吐きそうになる。昼日中に道端で吐くわけにもいかない。どこか適当な場所を探す。 

 最初はコンビニだ。店頭の駐車場に座って、様子を見る。吐くか吐くまいか、悩む。ここでは吐かずに見送る。 

 しばらく歩き、2か所目の目的地にて用を済ます。時間が経つほどに具合が悪くなる一方だ。 

 そこから歩く。その近くにパチンコ店があるのを知っている。そこまで行く。パチンコ店のトイレでついに吐いた。吐きながら、昨日食べたものが消化されずにいることを実感する。ああ、胃腸がそこまで弱っているのか。 

 パチンコ店のベンチで少し休憩する。吐くと気分が落ち着いたのは確かだ。このパチンコ店には迷惑をかけた。今度、1000円くらいパチンコを打ちに来てやろうかなどと考えている。 

 ひとしきり休憩した後、あのパチンコ店を出て、家に向かう。だいぶん調子が戻ってきたが、それでもふらつく感じがあった。具合が悪いのは変わらない。 

 家に近づくころ、急に雨が降り出した。瞬く間に激しい雨となった。傘を持っていなかったので雨に濡れるに任せたが、冷たいのが無性に気持ちよかった。 

 

 帰宅したら、即座に布団に倒れ込んだ。 

 胃腸の感じはましになったとは言え、体の具合が悪いのは変わらず、横になっていると、いつしかぐっすり眠り込んでしまった。 

 以後、徐々に調子も回復していった。それで夜勤もこなすことができたし、夕食も少しは食べられるようになった。 

 こんな体験をすると、僕もそろそろ終わりかという気持ちになる。ダウンすると、暗澹たる気分に陥る。ここしばらく、体調は芳しくなかったけれど、今日がそのピークとなった感じがしている。このまま回復していってくれることを願うばかりである。 

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

 

 

 

 

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