1月29日:自然に任せて

1月29日(水):自然に任せて

 なかなか忙しい一日となった。この後、今日のラストのクライアントを待っている。その空き時間に書く。仕事が終われば、また、人と会う約束をしている。今、人と会うことがとても楽しいし、ラクに会うことができる。一時期ほどの気負いが減ってきた感じがしている。

 できるだけ自分の自然に身を任せようとしている。僕が落ち着いている時には、その落着きに身を任せ、不安に襲われている時は、その不安に身を任せるように心がけている。不安を鎮めようとジタバタする方が、かえって望ましくない結果を引き起こしてしまったり、その状態を長引かせてしまったりするようにも思う。
 自分の自然に任せるというのは、何も衝動的に行動するとか、好き勝手なことをしていいとかいう意味ではない。そこは誤解されたくないところだ。自然にどこかに行きつくということを信頼するという意味だ。

 お昼に写経をした。昔、字の練習も兼ねてやっていたものだけれど、久しぶりに筆ペンを握ってみて、そうするとまた書いてみたくなったのだ。書いてみたくなったから書いたというだけで、そこから悟りを得ようとか、何かを獲得しようというような意図は毛頭ない。
 書字の方は、まあ、お世辞にも上手とは言えないが、書いたという満足感は残る。クライアントが来たので、最後まで書くことができず、途中で断念したけれど、それで悔いが残るわけでもなく、中途半端な感じが残ることもなく終わった。

 3,4年前に来られていたクライアントから連絡があった。また、新たな問題のために一緒に取り組むことになった。うれしい限りだ。僕のことを忘れずにいてくれて、また頼りにしてくれているのだ。
 ブランクが空いているので、僕も忘れていたことが多々あったけれど、話し合う中で思い出すこともあれば、再認識することなどもあった。僕としては、少し心残りのある面接となったけれど、徐々に感覚が合ってくるだろうということを僕は信用している

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

(付記)
 人間の自然に委ねる。それが最短の方法なのだと思う。無理にジタバタしたり、人為的に速度を速めようとしたりするから、却ってたいへんになり、長引いてしまうという側面があるように思う。何事も自然を尊重すべきではないだろうか。
(平成28年12月)

 

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