1月25日:時間が欲しい

1月25日(金):時間が欲しい

 

 ああ、足が痛い。膝の痛みに加えて、ツーのやつも出てきた。久しぶりに鎮痛剤の助けを借りる。一日、痛い足をかばっていたので、なんか、腰の辺りも痛み始めている。ヤバイな、腰痛も復活してしまうかもしれない。

 

 今日は比較的ヒマであるが、いくつかの予定は組んでいた。中には外出する用件もあった。そしてタイミングの悪いことに、僕が不在の時や手が離せない時に限って電話が鳴る。留守電にちょっと吹き込んでくれれば僕の方からかけることができるのに。僕が把握している限りでは、2回電話を取れなかった。不在時にもかかってきたかもしれない。

 

 金曜日がヒマなのは、あまりこの曜日に仕事を入れないようにしているからである。ゆくゆくは金曜日を休みにしようと考えている。

 いや、正確に言うと休みではないのだ。事務仕事なんかをする日にしたいのだ。来られているクライアントのことを考える時間も欲しいし、できれば面接の録音も聞き直したいと思っている。なかなかまとまった時間が確保できないのが悩みである。

 いや、それも正確ではないな。時間は確保できるのだ。でも、あれやこれやの雑用なんかが割り込んでくるので時間がまとまらなくなるのだ。

 今日も某所に出す紹介文を書く予定であった。しかし、考えがまとまらない。どこまでのことを書けばいいのかでも迷う。カウンセリングを上手くやろうとすれば、相手にもカウンセリングのことを理解してもらうのがよい。そのためには、カウンセリングの場で何をしているのかを相手に正確に伝えなければならないのだけど、そうなると事細かに書かなければならなくなる。そして情報が細部に至れば至るほど、却って受け取り手の不安を高めてしまうかもしれない。でも、曖昧なことを書くわけにもいかない。そこで迷ってしまったのである。

 

 ああ、動画広告のことも脳裏によぎる。これはもう興味が失せてしまっているのだけど、契約した以上は何らかのものを作らないといけない。まったくの義務感からするのである。何も面白くない。

 動画は1分だ。内容を60秒にまとめることができずに困っている。大雑把に伝えておいて、詳細はサイトをご覧くださいと片付けてもいいのだけど、それでも最低限のこと、必要なことは盛り込まないといけない。その必要なことが多すぎるのだ。省いても省いてもまとまらない上に、後からそれも必要だこれも必要だといったことを思い出す。まとめようとしてもまとまらない。いや、まとめているのか散らかしているのか、こうなっては自分でも分からない。

 

 昨日のクライアントが静かに去ってくれたのは幸いだ。何度も去っては戻ってくるという人だ。去り際にもめごとを起こすことが多く。この人は他の臨床家の先生との間でもそれをやってきたという人だ。

 この人がもめると僕の気持ちが搔き乱される。去るなら去るで、静かに去って欲しいものである。

 今回の復帰は短期間だった。この人のようにあちらこちらを転々としてきた人は、だんだん継続期間が短くなっていくものである。一人目の先生とは一年続いたのに、五人目の先生とは三か月しか続かないとか、そうして継続する期間が短くなることが多いわけだ。なぜ短くなるかと言うと、その人の中で何かが悪くなっているからである。

 僕としては、来る人は拒まないけど、去る人は追わないというスタンスでやっていく。だから戻ってきても僕は受け入れる。けど、去るなら去っていただいて結構である。

 どの先生とも上手くいかないのなら、僕がやってもやはり上手くはいかないだろう。これは臨床家の要因ではないのだ。どの先生との間でも同じようなことが起きるとすれば、それはその人の側にそうさせる要因があるのだ。だから僕は自分が失敗したとは思わない。

 

 まあ、そんなことはどうでもいい。僕の逆転移だ。僕の中で処理していく問題である。とにかく、僕は僕の生を生きる。できることをやっていく。やっていくためには時間も要する。いろんなことを抱えているとそれだけ時間も必要になる。

 たった一つの願いは妨害されたくないということだ。僕の内側のものからも、外側からのものも、頼むから僕の邪魔をしないでくれと願いたいところである。そして、もっと時間を、と思うのである。

 

 紹介文も動画広告も行き止まり、サイトの原稿を書いている。今日一日で4項分は書いた。A4で12枚程度だ。これを完成させて、いつか公開するだろう。いや、公開もしないかもしれない。自分自身のために書いたようなものだからだ。

 それからこのブログを書いている。この日々の記録と映画や本のページなんかを書いた。僕から生まれたものはすべて書き残しておきたいと思うのだが、これは尽きることがない。こんなことをしているから時間も足りなくなるのだろう。

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

 

 

 

 

 

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