9月13日:ネコ追っ払い

9月13日(月):ネコ追っ払い

 

 実家の方の話なんだけれど、野良ネコが多いのだ。家の塀をノソノソ歩いていきおるし、屋根なんかに飛び降りたりしおる。このネコたちに、どうも近所のオバハンがエサを与えているらしい。

 そういうことをするな、と。飼うならきちんと飼えと言いたいのである。ネコが可愛そうだからとかなんとか言ってエサを与えるのは愛情でも優しさでもない。むしろ、それは無責任というものだ。

 そして、ネコは増えていく。去勢手術を施したとしても、そんなの追いつかないに決まっている。ネコは、近隣一帯のネコと関わるからであり、また、ネコがネコを招くからである。全部のネコの面倒を見るつもりなのか、と僕は言いたいのである。中途半端にエサをやると、結局、ネコ同士の間でエサの取り合いが始まるだけではないかとも思うのだ。

 

 僕はこのところ、せっせとネコを追い払っている。杖とか靴ベラとか、その辺にあるものを手に取って、ネコがやってきたら威嚇するのだ。最初はまったく逃げようともしないのである。杖でバシバシその辺を叩いて驚かしても逃げない。徐々に近寄っていくが、それでも逃げない。それで、本当に杖の先で突っついてやって、それでようやく向こうの方へ逃げた。

 僕はネコを虐めるつもりはない。威嚇しても逃げないから突いたのだ。それもほんの軽くである。ネコに怪我を負わせるつもりはないのだ。ただ、もう少し人間を警戒させないといけないと思う次第である。

 よくサイコキラーみたいなのが、人間を殺す前に動物を虐待するとかという話がある。鴨に矢を射るとか、そんなことが起きるのだ。もちろん、動物虐待する方が悪いのであるが、きっと動物たちも逃げないのだ。だから攻撃されたら、まともに食らってしまうのではないかと、そんなふうにも思う。動物が人間馴れしすぎているのだ。

 虐待ではなくても、例えばネコなんかが交通事故に遭ったりする。ウチの父も自動車でネコを轢いてしまったことがある。父からはネコが見えなかったらしいが、ネコも逃げなかったのだ。それもやはりネコが人間馴れしすぎているためであると僕は思う。

 ネコはもっと人間に警戒心を持たないとダメである。以来、僕はネコが塀を歩くたびに威嚇して追っ払う。

 なんでこんなことを長々と書くかというと、昨夜、その成果を実感できたからである。ネコが僕を見るとサーっと逃げて行ったのである。「コイツは危ない奴だ」と、サキの「トバーモリー」のようなネコならそう言うだろう。それでよいのである。

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

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