7月3日(日):政見放送
参院選も近いので、テレビで候補者の政見放送を見る機会が多くなった。
皆さんそれぞれの主張を掲げているが、どれも同じようなものばかりという気がしないでもない。
確かに、政治的主張は似てくる部分もあるだろう。主張がいくつかの特定の問題に集中するからである。だから、彼らは皆、同じような問題意識を抱えている人たちということになる。同じような問題に対して、同じような政策を打ち出しますと言っているようにも見えてしまうのだ。
でも、まあ、それはいいとしよう。解決しなければならない問題が今の日本には山積みなのだから、だれが当選したとしても、そのいくつかにはケリをつけたいところである。
ただ、僕には次の点が気になっている。
候補者が主張するところ、彼らが問題意識を抱いているところというのは、すべて安倍政権並びに自民党政権の失錯の部分なのである。
言い換えれば、自民党の尻拭いをきちんとしますという主張になってしまうわけだ。新しい何かを達成しますといった類の主張があまり見られない気がしている。
だからどの候補者も危なっかしい気がしてならない。兄が普通以下のダメ人間なので、普通の弟がましに見えるといった感じではいけないのである。それでは将来が覚束ないのである。
国民の暮らしを良くするという主張もけっこうであるが、悪徳議員に制裁を下すという主張ももっとあっていいのにと思ってしまう。
よくあるのが、そんな議員でも国民から選ばれた人だから、という理由でほとんど制裁無しで済まされるというものだ。これはとんでもない屁理屈だと僕は思っている。
というのは、その人が悪事に手を染めた時点で、投票してくれた国民を蹂躙しているのである。清き一票を汚しているのである。処罰して然るべきなのである。それをしないと、その議員を支持した国民が非難されてしまうのである。悪いのはその議員であって、その議員に投票した人たちは悪くないという形に落ち着かないと法治国家とは言えないのである。
こんなこと書いているのにも辟易してきたな。
来週は選挙だ。多分期日前投票をするだろうとは思うのだけれど、自民党と自民に近い政党には投票しない。それだけは決まっている。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)