7月21日(土):ボーイズトーク・ガールズトーク
今日も朝からうっとうしい感じの暑さだ。じわじわ汗をかくというような暑さだ。なんとなくしんどい。
ニュースでも言っていたが、例年の夏だと思ってはいけない、特殊なことが起きていると考えなければならないらしい。恐ろしいことだ。
今日はワイシャツを忘れてしまった。夏場は職場で着替えることにしている。昨日着ていたワイシャツ、洗濯に出す予定のワイシャツを今日も着用することにした。どうも何か抜け落ちてしまうな。
予定のクライアントはすべて来られた。新しい人もあれば久しぶりの人もあり、コンスタントに継続している人もあり、と幅広かった。今日は気分がいいのか、みんな好きになれそうな気がしている。
昨晩、夕食を兼ねてワインを飲んだ。いつもの安いチェーン店だ。
ここでワインを傾けながら、原稿の草稿を書いたり、今後の予定等を考えたりする。もし、それらが捗らないようであれば、僕は「耳学問」をする。周囲のお客さんたちの会話を盗み聞くわけだ。それで、昨晩は、どうも捗らないようなので、耳学問に切り替えたのだ。
昨日は大学生くらいの若い人たちの一団をよく見かけた。
近くのテーブルに座った女子グループは、きっと男子学生たちのことを話しているのだろう。けっこう残酷な内容のことを平気で言っていたりする。でも、その男子の前に出ると、そんなことおくびにも出さないのだろう。女子の中にはそれで混乱する人もあるようだ。陰では悪口を言っているのに、本人の前では借りてきた猫のように大人しかったりすると、一体、あの人はどうなってんだと思うわけだ。
それは単に、本人の前で言っていい事と悪い事の区別をつけているだけのことだ。言い換えると、顔を使い分けているだけなんだけど、これが分からないという人もクライアントに少なくない。
それに、男子の悪口を言うことよりも、彼女たちは男子の話をしたいだけなのかもしれない。これは男子グループが女子のことを噂する時も同じだと思う。女の子の話がしたいだけで、あんまり本気で女子の悪口を言っていなかったりする。もっとも、男子のボーイズトークにはエロが入り込んでくるのだが、そこは男女で違いがあるかもしれない。
ガールズトークもボーイズトークも、内容にさほど意味がなく、ただ、異性に興味津々なだけなのかもしれない。異性のことをあれこれと話せればそれでいいのだと思う。
いずれにしても、恋愛がうまくできないとか、恋人ができないとか、そういう人は若い頃に同性どうしでこういうトークをしたことがなかったりする。僕はそういう印象を受けている。こういうトークが、案外、乏しい性的経験を補ったり満たしたりしているのかもしれない。そういう効用もあるかもしれない。若い男子はもっと女の子の話をすればいいと思う。女子もまた男の子の話にもっと花を咲かせてもよいと思う。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)