7月14日(月):「追っ手をやりすごす夢」
(夢)「追っ手をやりすごす夢」
「僕は山間の道路を自転車で走っている。僕を追い越して行った車があった。その中に銃を持った男を見た。僕の方も見られたと思った。すると、前方でその車が止まった。僕を待ち受けていると思った。僕は無視して、カーブを曲がり、必死に自転車を漕いだ。トンネルに入る。後ろからその車が追ってくるようだ。トンネルを抜けると、僕は自転車を乗り捨て、山に入って行く。ある程度上ったところで、僕は木によじ登った。そうして身を隠していると、どうやら連中は去って行ったようだった。」
この夢を見て最初に感じたことは、危機を脱したなという感じと、悪い対象と向き合えなかったという感じが入り混じったものだった。
車の中で銃を見かけたというのは、僕はD君を思い出す。D君もまた僕の飲み友達だった人だ。彼の話では、ある日、通りを歩いていると、目の前の車からその筋の人らしい感じの人たちが下りたという。D君はただ通りすがっただけで彼らとは無関係なんだけれど、その車のドアの内側に拳銃があるのが見えたという。
その話を聴いて、僕は怖かっただろうと言った。見てはいけないものを見てしまったわけだから、それこそバラされるんじゃないかと思う。でも、D君は強気で、来るなら来いやといった感じだった。僕にはそれだけの勇気がないので、尊敬したい気持ちだった。
夢では、若干のシチュエーションは違えど、D君の経験したものと似ている。だから、夢にはD君にまつわる何か、僕の感情とか状況とか、が関係しているのかもしれない。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)
(付記)
今だから言うが、このD君とは、肢体不自由の友人である。昨年末にも偶然彼と出会った。彼には何か僕と共通するものがあるのかもしれない。時折、そうした一致がある。
山は、以前の夢では山火事だったけど、今回は身を隠す場所、避難場所になっている。危機の個所が移行しているかもしれない。
(平成29年1月)