6月30日(土):ラーメンの話2
美味しいラーメン屋特集なんかで、美味しいと言われている店のラーメンを本当に美味しいと思ったことが、僕は少ない。だから、ああいう情報はあまり当てにならんなと思ってしまう。
ところで、ラーメンにレンゲがついてきたりする。昔はそういうものはなかったのに、今ではレンゲがついて来るのが一般的だ。でも、レンゲがついているのを見る度に、「わかっちゃいないな」と僕は思ってしまうのだ。
ラーメンのスープは直(じか)飲みに限る。レンゲで掬って、身体を屈ませて啜っていると、なんだか人間が小さくなったように見えるのであるが、そう思うのは僕だけだろうか。
もっとも、人と一緒にラーメンを食べる時は、僕もレンゲを使って、お上品にスープを啜る。でも、独りの時はレンゲを使わない。
たまにがっつり食いたいと思う時があって、その時はラーメンにライスを付ける。レンゲはライスに使うものだ。レンゲでライスを掬う。それをスープに浸す。某番組で勝俣さんも同じ食べ方をしていて、僕は嬉しかったね。でも、浸してすぐに食べてはいけないのだ。ごはんに程よい感じでスープが浸透するのを見極めなければならないのだ。この見極めは好みに応じて変更してもいい。僕は白いご飯が8割がたスープ色に染まったなという辺りで食する。このタイミングを計るのが技術を要する。
レンゲはライス用で、スープは丼から直飲みである。
スープを飲む時は、お箸を置くこと。そして両手でしっかり丼を持つこと。丼の両サイドをしっかり手で持つ。そして丼の方を口に持ってくること。
あとは人それぞれの流儀に従うと良い。僕は両肘をテーブルに付ける。これで腕を固定するわけだ。僕は一度、丼をひっくり返してしまって、スープを浴びてしまったことがあるのだけど、その時の反省から、肘をしっかりテーブルに置くということにきめたのだ。そして、丼に口を付けると、手首を動かして、丼を傾ける。
繰り返そう。丼は両手で持つ、両肘をテーブルに付けて足場を固定する、手首を軸にして丼を傾ける。飲むと言うより、丼の中のスープを口中に注ぎ入れる感じだ。一口分注いで、口中でしっかり味わい、飲み干してから、次のひと注ぎをする。こうしてゆっくり飲むというのがコツだ。
この時、一気飲みなんて御法度である。また、「ズズズーッ」というような音もよろしくない。できるだけ無音か、「ススススー」という感じで飲むこと。これは礼儀である。
それから、一度に飲み干さないということも肝心だ。だから、何度か丼を置くことになる。こうして至福の時間を堪能しないとラーメンの醍醐味は味わえないのだ。
そして、スープは全部飲む。たとえ体に悪いなどと言われても、そこは譲らない。残さないのは、そのスープを作った人に対しての敬意の表明である。
昨日に続いて、今日もまた誰の人生の役にも立たないブログを書いてしまった。これに懲りずにまた読んで欲しい。僕も懲りずに、ラーメンネタ第3弾を明日公開する。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)