6月27日:「食堂の夢」
<夢>
「町内を歩いていた。どこかからの帰りのようだった。立ち話をしている母を見た。なぜか母を避けたいような気持だった。僕に気づいた母は『援助するよ』と言った。
僕はそのまま町内を歩く。うっかり行き過ぎてしまう。ぐるりと迂回する。飲食店があったので、なぜか僕はそこに入る。大勢の男性たちが食事していた。彼らは僕の仕事仲間だということが分かっていた。
食堂のカウンターでラーメンを受け取る。それを持って席に着く。すでに兄が食べているのが見える。僕はそれを食べる。何となく、味気ないなと思い、あまり好きになれないなと思った。でも、他の人たちは美味いと言って食べている」
(連想と感想)
・町内。これは現実に実家のある町内だった。
・母を避ける。母には迷惑をかけっぱなしだと最近は特に思う。そして、僕と兄は寺戸家の墓に入る資格はないと思っている。
・うっかり行き過ぎる。家には帰れないという思いとつながる。葛藤の表れ。
・飲食店、食堂。その場所は、現実の町内ではガレージになっていて、子供の頃の遊び場の一つだった。
・料理を食べる。取り入れること。自分に栄養を与えること。養育、愛情付与のイメージがある。
・ラーメン。昔は大好物だった。以前、美味しいと感じていたラーメンが、今はそれほど美味しく感じられない。好みが変わったのかもしれないし、食事を美味しいと感じることが少なくなったかもしれない。
・料理が味気ない。その料理に満足しない。昨夕、Yさんと夕食を一緒に食べる。満たされない思いが残っている。
・他の人たちは美味いと言う。世間一般の人たちがいいと評価しているものが、僕には全然いいものに思えない。自分の感覚がおかしいのだろうかと思う時もある。もう一つの葛藤の表れ。
僕の中にいくつもの葛藤があるのを感じる。その上、過去に対する憧憬も強くなっているかもしれない。僕自身にとって、いいと思えるものが取り入れられていない。他の大勢がいいと言って受け入れているものを、僕はいいと思わないまま受け入れているかもしれない。無理に合わせてしまっているのかもしれない。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)