6月25日(土):退院して
今朝、退院。退院といっても全快したわけではなく、自宅療養するという形での退院だ。今後とも検査や抜糸にために通院しなくてはならない。
朝4時頃起床。パソコンを開く。8時頃まではいつも通りに過ごす。
9時から、退院のための準備をする。あれこれと荷物をまとめる。退院がもう少し早く分かっていたら、それまでに多少とも荷物を減らしていただろう。急に決まったものだから、そんな準備すらできていなかった。
10時頃、両親が来る。父が荷物を運び、母と僕は事務的なことを済ませる。やっと、病院とおさらばできるという実感が湧いてきた。そして、10時半には僕は自宅に入ることができた。意外と短時間でこなせた。
6月12日の早朝に家を出て以来、ずっと留守だった。僕の部屋も相変わらずだ。
まず、怪我をしたその日に購入したDVDを観よう。これは入院中から決めていたことだ。帰宅したら一番にそれをしようと。
途中、休憩したり、中断したり、居眠りしながら、どうにかDVDを観終る。朝が早かったので眠たくなる。少し寝る。
夕方。何か本を読もうと思う。本棚の前に立ち、手に当たった本を読む。徳永直(とくなが・すなお)『太陽のない街』に決まる。小林多喜二『蟹工船』と並ぶプロレタリア文学の傑作だ。思想的に賛同できなくても、プロレタリア文学って、なんか熱いのだ。療養中の僕にはいい刺激になると思い、読み始める。
しかし、こうして家にいると、今朝まで入院していたというのが嘘みたいだ。ずっと家に居たかのよう。それだけ自室には簡単に同化できるのだな。
まあ、今日と明日はゆっくりさせてもらおう。職場復帰はまだまだ先になりそうだ。来週の月曜日から、リハビリとサイト作業を根詰めてやっていこう。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)