5月28日:『走る夢』 

5月28日(日):夢『走る夢』 

 

(夢)「走る夢」 

 施設のような場所。建物があり、グラウンドか庭がある。僕は、ゆっくりとだけど、そこを走ってみる。足が心配だったが、心配していたほどのことはなく、意外と走ることができている。施設内を何周もした。コーチらしき男性がそれくらいにしておけと、僕に指示を出す。僕はそれに従う。十分走ったという感じがしたし、いささか無理をしてしまったかもしれないと思った。その後、コーチと他の同僚たちと一緒に、どこかへ行くことになって、車に乗る。僕が一番最初に乗り込んだ。一番後ろの座席の奥に座る。コーチがもっと前に座れと言うけど、そうすると他の人たちが乗りにくくなるのにと僕は思った。 

 

(連想と感想) 

 夢の中では僕の足はピンピンしている。久しぶりに走ったという感じを体験した。夢の中であれ、その感じは現実に体験するものと同じものだった。 

 施設内を何周も走るというのは、以前の夢のジェットコースターを思い出す。その時は、そんなものに乗る人の気持ちが分からないと感じていたけど、今回、僕がそれになっている。ある意味では傍観者から主体的行為者に移行しているわけだ。それも、自分が同化しえないものに同化しているわけだ。一つの変容を見る思いがする。 

 夢の中のコーチは僕を先導するような人だ。この人は僕に二つの指示を出している。「それくらいにしておけ」と「もっと前に座れ」だ。前者は無理をしてしまう僕への戒めであり、後者は引き下がろうとしてしまう傾向への戒めだ。現実の僕はこの戒めを守る必要があるのだろう。 

 無理をして自分をダメにしてしまう人や、後の人のことも考えずに前に出るような人を、僕は好きになれない。それはあんな乗り物に乗って何がいいのだろうと思うのと同じである。その意味からすると、僕は嫌悪してきた人の要素をもっと取り入れなければならないのかもしれない。いや、すでにいく分かはそれを取り入れているのかもしれない。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

 

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