5月18日:うたた寝と夢 

5月18日うたた寝と夢 

 

 昼休み、食事をして、本を読んでいると、いつしかうつらうつらとなってしまった。椅子に座ったまま居眠りをしたようだ。わずかな時間ながら夢を見た。その夢は次のような場面である。 

 

 「僕はアルバイトの現場にいる。バイト先の仲間が手招きをしているようだった。(それから目が覚めたようだけれど、非常に意識が曖昧だった。つまり半分覚醒して半分は眠ったままといった感じだった。)僕は職場にいた。だけど、室内がやたらと明るくて煌々としていた」 

 

 本業とは別にアルバイトを二つ掛け持ちでやっている。僕はそのどちらとも近々縁を切ろうと思っている。そして、本業の再スタートを切るつもりで、この1,2か月はやってきた。一度に再スタートを切れるとは思わないが、徐々にそれを進めている。 

 

 アルバイトは僕に何か新しい体験をもたらしてくれるだろうと期待していた。でも、それは思うほどではなく、むしろ、消耗するだけだと分かった。次から次へとアルバイトに関する件で僕に圧し掛かってくる。僕はそれに対処しようとする。でも、それは僕から多大なエネルギーを奪っていく。こうして本業が疎かになりそうになると、これは本末転倒も甚だしいことである。僕はその事態にストップをかけたいのだ。 

 人間関係も時に煩わしく感じられる。交際しているYさんとは、交際こそ続いているとは言え、僕はそこに満足や意味が見出せなくなっている。外側の事柄に追われてしまって、それに対処するだけの毎日が長く続いていて、僕は自分自身と接点を持たなくなってしまっているのだ。関係や経験が無味乾燥なものになるのは、僕が僕自身の心に触れることがなくなっていることを意味しているのだ。ブログを書けなくなるのも、あるいは、書いていて面白い物にならないと感じているのも、僕の内面が死に瀕しているからだと思う。 

 僕は自分の内面をもう一度甦らせたいのだ。アルバイトが悪いのではないけれど、バイトはそれを妨害しているようにしか思えないのだ。 

 

 夢では仲間が僕を手招きしている。彼らの手招きに僕が応じてしまうかどうか夢では語られていない。けれども、これはどこか僕の心の弱さをも示しているようだ。彼らをスパッと断ち切れるほど、僕は強くないのだろうし、それだけの決断ができていないのかもしれない。 

 その後、室内の様子が違って見える。これは夢ではないのだけれど、半覚醒状態に見る幻影のようなもので、一部は夢の続きを引きずっているものだと僕は解釈している。 

 室内がすごく明るくて、神々しいくらいに眩しかった。省エネのため照明を半分に落としているにも関わらずにである。意識が快復してくるにつれて、それは通常の照明になっていったのだけれど、とても印象的な体験だった。 

 僕はこの職場でもっと光を放たなければならないのだと思う。この仕事にもっと光を当てなければならないのだとも思う。僕の一方的な解釈かもしれないけれど、僕は一番にそんな感じを覚えた。 

 明日はアルバイトの件で呼ばれている。それは前々から呼ばれていたもので、僕はそこまでは義務を果たすつもりだ。ただ、その次の分は断った。 

 僕は一つの決断をしたわけだ。そして、こういう決断を僕はこれからもしていかなければならないのだろう。今日のこの夢は、僕の決断を後押ししてくれるようなものだったように思う。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー 

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