5月11日:書籍の重圧 

5月11日(木):書籍の重圧 

 

 今日は午前中はオフにしていた。家で用事があったからだ。何かとモノを運んだり、処分したりを手伝うことになっていた。前々から手伝うことに決めていたが、それを今日にしてもらったのだ。 

今日にしてもらったのは、そのほかにも理由がある。そう、毎号購入しているマカロニウエスタンDVDマガジンの発売日でもあったからだ。それに、消耗品の類を買い揃えるという用事もあった。そういうものは100円ショップで買い揃えるのだけど、職場近くのお店が改装中で、もし高槻で買い揃えるとなれば遠い方のお店に足を運ばなければならないのだ。 

 つまり、家の用事をして、マガジンを買って、消耗品を買い揃えて、それから出勤という流れになるわけだ。用事や雑用はできるだけ同じ日にまとめたい。 

 家の方は、ある程度まで済ませてくれていたので、僕の出番は思いのほか少なかった。おかげで早く終了し、お茶を飲む時間ができた。カフェでコーヒーを飲みながら、書籍のことを考えていた。この書籍のことが、今一番僕に圧し掛かっている。 

 それから買い物を済ませ、高槻に出勤する。午後から2件の仕事をこなす。夕方、時間が空いたので、外の空気を吸いに出る。少しその辺を歩きながら、書籍のことを考える。もう一度、アウトラインを練り直した方がいいという結論に至り、夜はそれをメインに作業する。 

 当初、5~7章くらいで考えていた書籍だったけど、これを思い切って15~20章くらいに細分化しようと決めた。細分化しないと、各章に多くのことを詰め込んでしまう傾向が生まれてしまう。章分けを見直し、各章にどれだけのことを書くかを考え、さらに各章をどういう順序で並べるかを考える。もう少し時間がかかりそうだ。 

 

 夜、帰宅すると、早速、マカロニウエスタンを観る。今号は「必殺の用心棒」と「キングと呼ばれた男」のニ作品が収録されている。前者の方が面白そうに感じられたのだけど、クラウス・キンスキーが出演している後者を選ぶ。 

「キングと呼ばれた男」のキングとは主人公マーレイの通称である。賞金稼ぎのキングはベンソン兄弟の部下を殺す。ベンソン兄弟は腹いせにキングの弟を殺す。キングはベンソン兄弟に復讐を誓う。ベンソン兄弟はメキシコギャング団に武器を密売しようとし、軍隊はそれを阻止するために動く。こうして、キング、ベンソン兄弟、メキシコギャング団、軍隊の四つ巴のバトルが展開するという話だ。そして、事件の黒幕が、案の定というか、クラウス・キンスキー演じる弁護士である。そういったお話だ。 

 セット感丸出しの洞窟内部や、もろ赤ペンキの血など、チープ感満載である。緊張感のないセリフとシークエンスといい、限りなくB級のテイストが感じられる。音楽も、一部、「続・荒野の用心棒」の曲が転用されていたし、70数分という映画としては短めの収録といい、低予算感がみなぎっている。リチャード・ハリソン演じる主人公には感情移入できず、キンスキーの存在感だけが救いである。日本未公開だったのも肯ける。 

 このクラウス・キンスキーという俳優であるが、これまで僕はあまり興味がなかった人だ。このマカロニウエスタンシリーズで出演作をいくつか見ているうちに、キンスキーの強烈な存在感や個性に惹かれるようになった。女優ナスターシャ・キンスキーの父親で、私生活ではなにかと揉め事を起こし、撮影現場でも数々のお騒がせ伝説を残したクラウスであるが、俳優として、それも悪役では一流の人だ。この人の出演作はもっと観たいと最近は思うようになっている。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

  

 

 

 

 

 

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