4月13日:そんなものに 

4月13日(木):そんなものに 

 

 今日は終日在宅して、家のこと、その他保留になっている作業に取り掛かる。 

 電話の件も話がついた。つまり、固定電話を解約した。これからは携帯電話一つでやっていこうと思う。サイトの方の処理も業者に頼んだ。また、グーグルのマイビジネスページの方も修正した。 

 個人的には満点の出来とは言えないと思っているけれど、それなりに前に進んでいるので良しとしている。常に何かが前に進んでいること、これが肝心だ。 

 

 夜はアルバイトに行く。コンビニさんだ。ここからは日付が変わるのだけれど、今日に含めて書こう。 

 今日はツイてない。ポケモンカードとやらの発売日だ。店舗によって違いがあるのかもしれないけれど、この店では4時半頃に入荷して、販売は朝の9時からということになっている。 

 ともかく問い合わせが多数あった。10件は超えている。20件までは届かないかもしれないけれど、それに近い数だと思う。問い合わせは、実際に来店する人もあれば、電話をかけてくる人もある。来店する人を見ると、ポケモンカードに熱を上げている人は不健康そうだ、とそんな偏見を持ってしまいそうになる。 

 それはともかく、問い合わせのたびに作業が中断されるので、本当に苛立たしい。問い合わせに手を取られるのだ。ポケモンカードはかなりの経済的損失を生み出しているのじゃないか、とこれまた偏見を持ちたくなる。 

 ある人はこの店は4時半に入荷するはずだと言ってくる。どこからそういう情報を得たのか知らないけど、いい迷惑だ。それでも販売は9時からです、と僕は応じる。時間を守るよう上から厳重に言われている、とまで僕は言う。そう言わないと、4時半まで粘るつもりかと思われたのだ。 

 ホントにいい迷惑だ。ポケモンカードなんかに熱中するなんて、他に人生で大事なことがあるだろうって言いたくなるよ。 

 

 ついていけないと思うことがたくさんある。 

 セブンイレブンでは「一番くじ」というものを時々開催する。これはようするにくじ引きなのだ。映画やゲームなんかのグッズが当たるというもので、その場で景品交換できるというものだ。A賞からG賞くらいまであって、一応、ハズレはなしで、なんらかのグッズがもらえる仕組みになっている。 

 まあ、これを客がやるとまあまあ店員の手が割かれる。でも、それは許すとしよう。僕は面倒くさいなと思っていたけれど、やってみると、そこでちょっとしたコミュニケーションが客との間で成立して、案外面白いとも思うようになった。 

 ただ、そのくじが一回300円程度のものならかわいいものなんだけれど、800円とかするのである。 

 800円出して、G賞とかだったら、なんか可哀そうに思えてくる。そのかわりA賞は、クオリティが高いのか、ファンがすごく欲しがるようである。 

 一度、ゲームの「ウマ娘」の一番くじで散財した人がいた。一回800円のくじを、最初は3回ほど引いたのだ。欲しいのが当たらなかったので、その人はさらに3回ほど引く。以後、これを繰り返す。3~4回ずつくじを引いて、財布がスッカラカンになるまで引き続ける。それでもA賞は出ずである。3万円くらい投資したのではないかと思う。 

 でも、その人は本当はそれなりに当たりを得ているのである。A賞は出なかったものの、C賞とかD賞辺りをたくさん当てていた。逆にG賞がほとんど出なかったのである。C賞は3つしかないのに、その人一人で2個獲得しているのだ。そんなにハズレでもないはずである。 

 ところが、彼は帰り際に、大量の景品を手にして、「これ、その辺に捨てていい?」などと自嘲気味に言われる。「お持ち帰りください」とだけ僕は答える。バカな若者だ。そんなものに金と情熱をかけるなんてね、それだけの価値があるのかね。 

 

 A賞を当てて転売するのもいるのだろう。正直言って、けっこうな資金がないとA賞を当てるなんてできないことであるし、転売するにしても、利益を上げるためには相当な値段をつけなければならないだろう。そこまでして買う人があればいいけど、売れなかったら大損だ。おまけに、くじは次々に開催されるので、以前の景品を欲しがる人がどこまでいることやらである。 

 ポケモンカードとやらも、転売目的で買い漁ろうとする人がいるのかもしれない。僕にとってはどうでもいいこっちゃ。おそらく、買い漁って転売するよりも、まともに働いた方がお金になるだろう。 

 カードにしろ、くじにしろ、遊びの範囲なら許せるのだけれど、そんなものに一生懸命になるなんて、情けなく思えてくる。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー 

 

 

 

 

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