3月31日(月):パチンコを打ってみる
日曜日は、前日のしんどさをまだ少し引きずっていた。それでも予定はこなした。最低限のことだけしかしなかったが、どうにかこなした。
夜、仕事が終わって、高槻周辺を歩いた。これは日課でもある。人の出歩き具合、景気の具合を見て回るのだ。ところが、歩いていて、お腹が痛くなった。トイレに駆け込む。
こんな時、僕はパチンコ屋を探す。高槻の駅周辺に何軒かパチンコ屋があるのだけど、僕が毎回利用する店が一軒ある。今回もそこのトイレを拝借した。
トイレに駆け込んで、助かったと安堵した時、ふと思い出したことがある。コンビニでバイトしていた頃、トイレだけ借りる人に随分腹を立てていたものだ。一回くらいなら許せるのだけれど、毎日のように利用して、それでいて何も買わないというような人にはうんざりしていたのを思い出した。僕もそれと同じことをしている。
このトイレもこれまでに何度も使用させていただいたけれど、しかも夏場なんかは休憩場所としても活用させてもらったこともあるけれど、一度もそのお店でお金を使ったことがない。僕も一回くらいパチンコを打ってみるかと、そう決めた。
パチンコ台を見て回る。まったく分からない。0.5円パチンコか、これは安いと思い、適当な台に座る。左上のここにお札を入れるのだなと千円札を投入する。おいおい、玉が出てこないじゃないかと、思わず台を叩きそうになった。いろいろボタンを押してみて、ああ、ここを押すと玉が出るのかと、初めて知った。
ジャラジャラと玉が出る。取り敢えず打ってみるかとハンドルを回す。中央のチューリップに玉がポトンと落ち、スロットが回転する。いきなり「リーチ」とか言いおる。一体、どこを見ればいいのか分からず、こんな忙しいことをみんなしているのかと、改めて感心する。
やっていて、一つ重大なことに気づいた。そう、僕は実は左利きなのだ。書字だけは右だけれど、それ以外は基本的に何でも左手を使う。だから打ちにくいのだ。そこでハンドルを左手で操作する。そうすると、ハンドルを回すために体は45度右方向に、台を見るために首は45度左方向に向けなくてはならず、なんとも窮屈な格好で打たなければならなくなってしまった。
ずっと、そんな変な姿勢で打っていたせいか、今日はあちこち体が痛い。でも、まあ、1000円で40分ほど遊べたし、それにここ2年くらいトイレや休憩所を利用させてもらっていることの借りも多少は返したことになるだろうと、そう自分を納得させている。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)
(付記)
ものすごく久しぶりにパチンコを打ってみた時のことだ。ちっともいいものとは思えんかった。じーっと座って、当たりが来るまで待つっていうのは、僕の性に合わないようだ。
(平成28年12月)