3月10日(土):断酒14か月
断酒を始めてから14か月が経過した。何とか無事に断酒を続けることができている。ありがたいことだ。今月は何度も飲酒欲求に襲われて、非常に危ない時期を過ごしたが。どうにかこうにか断酒をやっていけている。
酒を止めてから、食が細くなったのを自覚している。酒を飲んでいた頃は朝飯抜きのこともしょっちゅうあったが、今は朝をしっかり食べる。その代りに夜はあまり食べなくなった。夜食がなくなった。もちろん、〆のラーメンだとかそういう類のものがなくなったし、酒の肴をダラダラと食べるということもなくなった。
僕が記憶している範囲では、去年の一月に酒を止めたけれど、二月や三月頃はまだ以前の食の嗜好を維持していたように思う。酒は呑まなかったけれど、こってりした料理とかは以前と変わらずに食していたように記憶している。ただ、食べる量が幾分減っただけだった。
食の嗜好そのものが変化したのはいつ頃だっただろうか。はっきりとは覚えていない。一昨日、昼食のお弁当に鶏の唐揚げが入っていた。以前なら、僕の大好物だったものである。しかし、一昨日は見ただけで嫌気がさし、とても全部は食べられなかった。年齢と共に食の嗜好も変化するとはよく言われることであるが、僕の場合、年齢だけとは思えない。
例えば、外を歩く。どこかで何か食べようと思う。しかし、何も食べたいと思うものがないのだ。空腹感はある。結局、食べたいと思うものが何もないので、空腹感を抱いたまま帰るということもよくある。無理して食べたいものを考えるより、空腹のままでいる方がましだと思えてしまうのだ。何を食べようかとか、そういうことであまり拘束されたくないのかもしれない。
酒を飲んでいた頃は真逆だった。空腹でいることが耐えられなかったのだ。何だか常に食べていたような感じがする。それに食べたいと思うものが常にあったように思う。
今の僕は、こってりしたものや揚げ物には嫌悪感を覚える。昨年の末頃だったと思うが、久しぶりに串カツが食べたいと思ってとある串カツ屋に入ったことがある。でも、いざ食べると三、四本で限界が来てしまった。昔は十本くらい平気で平らげていたし、ドボドボとソースに沈めて食べたものだ。今は、ソースも串カツに少し付着していればそれで十分である。
因みに、昨夜(金)の夕食は、白菜の炊いたものに筑前煮、それにご飯一膳である。それで十分だった。それと食後に甘い物としてチョコレートのお菓子を少し食べただけである。これは禁煙対策として買った分である。その前日(木)は確か夕食抜きだったはずである。ずっと原稿を書いていて、夕食を食べそこなったのだ。その前(水)はラーメン。Yさんをマンションまで送って、その帰り道「ラーメン横細」(「横綱」のこと)で食べたのだった。その前(火)はコンビニで買ったシュークリームだった。Yさんとベンチに座っている時に食べたやつだ。うーむ、食が細くなったというよりも、雑になったと言うべきだろうか。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)