2月3日(月):セブンを辞めた日pt2
今日は深夜1時から6時までセブンのシフトに入っていた。そのつもりで出勤したものの、「もう来なくていい」ということになった。店長もかなり怒ってガミガミ言ってたけれど、僕としては何の感情も湧かなかった。
そもそも2月末日で辞めると言っていたのである。正直言って「あと一か月もあるのか」といささかウンザリしていた。少しでも早く辞めたい気持ちが強かったので、「来なくていい」と言われた時は、どことなく「ああ、良かった」って気持ちも生まれた。世の中、上手く収まるものだとも思った。
店長が怒るのは、僕がグループラインを退会したからでもある。これは僕の方で辞める前にいろんなことをぶちまけてしまいそうなので、何も発言できない状態にしたかったからでもある。こんな気持ちは誰にも分ってもらえなくて結構である。年を取ると理解者も信奉者も必要としなくなるものだな。
それでセブンを後にして、しばらく歩いて(と言うのは適当な場所がなかったからだが)、ローソンのオーナーさんにこれからは何曜日でも入れますってラインを送った。だんだん清々しい気分になってきた。この時にはセブンを辞めることができて清々した気分になっていた。
その後、帰ろうかとも思ったけれど、ローソンに顔を出すことにした。僕が働いているローソンだ。今日は人が足りないって聞いていたので、何か手伝うことがあれば手伝ってもいいなと思った。気分が良かったんだろう。無償奉仕しても構わないくらいの気持ちだった。
ローソンのバイトの人から店のクチコミのことを聞いた。僕はそういうのを見ないのだけれど、コンビニでもそういうのがあるのかと、新しい発見をした気持ちになる。さっそく閲覧してみる。なるほど、確かにクルーのことが書かれているな。中にはこれは僕のことではないかと思われるものもあった。酷評もあるけれど、なかなか読んでると楽しいものだと思った。
その時、ふと、あのセブンの評判はどうなんだろうという疑問が湧いた。調べてみると、平均評価が3を下回っていた。思わず笑ってしまった。
もし、10人の人がクチコミをして、5人が5つ星の評価をし、5人が1つ星の評価をした場合、平均すると3になる。高評価と低評価が半々だと3程度になるはずで、大体3コンマなんぼかだと普通なみだと思う。だから3以下ってのはすごいなと思った。クチコミした半数以上の人が低評価をしているってことだから。
これを見て、こういう低い評価しか得られない店はやっぱり辞めて正解だったなと、改めてそう思った。ネットのクチコミっていうものはそれほど過大視しなくてもいいと常々思っている僕であるが、書かれている内容を見ると、「ああ、あの店の人たちは確かにこれをやるな」と納得できるものもあった。僕はそれをしないことにしていたんだけれど、やはりそういうことはしない方が良かったのだ。少しだけ自分が正しかったと思えた。
あのセブンでも2年半くらい働いたか。最初の頃からイヤな気持ちではあった。何度も辞めてやろうと思ったこともあった。ただ、2年は耐えようと決めていた。これはある事情のためでもあるが、僕がそう決めたからでもあった。取り合えず、その目標だけは達成できている。
それに、どうも、あの店の面々とは合わないのである。好きになれないのである。好きな人でもいれば、この人のためにも頑張ろうってモチベーションにもなるのだけれど、そういう人もいないのだ。2月で辞めることが決まってからはさらにひどくなって、ますます士気が低下していた。このまま期日までダラダラ続けるよりも、きっぱりとクビになった方が潔かった気もする。なにはともあれ、物事はうまく収まっていくものだ。バカボンのパパじゃないけど「これでいいのだ」と思っている。
そう考えると、「これでいいのだ」というのは、現実を肯定するとかいう意味ではなく、現実がうまく納まっていくことっていう意味合いが強いのかもしれない。そういう時に「これでいいのだ」と人は思えるのかもしれないな。また一つ新たな学びが得られた気もする。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)