12月24日(日):「師匠を待つ夢」
(夢)「師匠を待つ夢」
僕はこの町では有名な師匠の弟子の一人だった。何の師匠か分からないけど、この町では有力者の先生だった。僕は弟子だったけど、付き人に等しい。
僕と同じような付き人がもう一人いて、それは女性だった。僕たちは3人で移動する。
師匠は会合があるからと、ある建物に入っていく。入り口の大きい、何かの施設だった。その際に、遅くなるから先に帰ってもよいと師匠から言われる。僕と女性はそこで待っている。
ピアノ弾きが屋外でピアノを弾いている。僕も弾けるかなと思った。少し弾かせてもらった。ピアノ弾きは一緒に演奏チェックをやろうと申し出てきたが、読譜に自信がないのでと言って、僕は断った。
再び、僕と女性は師匠を待つ。
やがて、建物からぞろぞろと人が出てきた。もうじき終わりそうな感じがする。
そのうち、人の流れも途絶える。無人になる。女性はそろそろ帰らないといけないと言う。何か用事か約束があるらしい。
僕が待っているからいいよと、僕は彼女に言う。
でも、彼女は師匠に手渡したい物があると言う。
僕が代わりに渡していいものであれば、預かっておくけどと、僕は彼女に言ったが、彼女はそれを断った。そして、彼女は帰って行った。
(連想と感想)
不思議な夢だった。ピアノ弾きのエピソードがあるが、それ以外にも何かと待ち時間中にいろんな出来事があったような気がするのに、覚えていない。
師匠、これは父親とか権威像であるようで、まだ十分に形成されていない老賢者といったイメージもあった。この師匠は行動を共にしない。どこか今の僕には遠い存在だ。
ずっと一緒にいたのは女性の方だ。夢の中ではそれほど関わりあっているというかんじではなかった。彼女は師匠に直接手渡す何かがあるのに、僕にはそれがない。預かろうと申し出ても断られている。
師匠と僕とを隔てているものは何だろうと考えている。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)