11月7日(日):失われた一週間
今朝、父が退院した。一週間ほどの入院だった。今回も僕の出番は無しだ。特に手伝うこともなかったし、用事を言いつけられることもなかった。コロナの関係もあってお見舞いもできずである。ただ、経過は良好だという報告だけはなされていた。
父は順調でも僕のほうはひどかった。足の激痛である。
火曜日の晩からひどくなった。右足である。水曜日は無理して出勤したけれど、木曜日は一日休むことにした。
ツー(痛風)のようで、そうでもない感じもある。まず、右足の足首から先が全体的に膨張している。物凄く腫れているわけだが、ツーのやつだと炎症を起こしている部分だけが腫れる。ツーとは腫れ方が違う感じがする。
もう一つ、熱が出たことだ。水曜日は37.5度を上回っていた。木曜日を休んだのもそのためである。ツーの奴でそこまで発熱することはない。また、この熱はコロナではない。この腫れのせいである。
ツーの可能性もありつつ、ばい菌か何かの感染という可能性も濃厚である。ツーのヤツだったら発作が治まるまでは何もできない。感染の場合だったら、抗生物質でも飲めばイチコロなんだけれど、発熱しているので病院に行くのも気が引ける。いずれは治まるのだろうけれど、結局、それまで待つしかない。
金曜日になると腫れが少しマシになった。案の定、熱も下がった。二日間、まともに歩けなかったが、ようやくビッコを引き引き、杖にすがりながら歩けるようにはなった。
土曜日はさらにましになり、今日はまたましになっている。腫れが少しずつ引いていく。鎮痛剤を飲む間隔も広くなっている。一番ひどかった水木曜日は一日に4回服用していたのが、今日は2回で済んでいる。昨日までは3回だった。
ともかく鎮静の方向に向かっているのはなによりである。
なによりと喜んでばかりもいられない。結局、この一週間、ほとんど何もできていない。とにかく遅れを取ってしまった以上、どこかで取り戻さなければならない。次の一週間が思いやられる。
僕の場合、そうなんだ。できる時に一気にやっておかないといけないのだ。いつまたできなくなるか分からないからである。一日10分を十日やるより、初日に100分やっておかなければならないのだ。限られた分量を毎日こなすということが難しい。今日やっておかないと、明日はできなくなるかもしれない。
振り返ると、僕の人生はそんな感じだ。何事もそんな感じである。兄は毎日毎日コツコツコツコツできるタイプだ。僕には羨ましい、父や母もそういう感じである。家族の中でこれは僕だけである。できる時に一気に全部やっておかないといけないというのは。できる時は、無理してでもやっておかないといけないのだ。
きっと、僕みたいなのは身につかないのだ。どんなことでも。コツコツやっていく人の方がいろんなことを身につけることができるように思う。
とにかくこの一週間は不毛であった。僕の中で失われた一週間だ。予定していたこともたくさんあったのだけれど、一旦、白紙に戻さなければならない。そして、もう一度計画を練り直していくつもりだ。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)