11月16日(木):ネタは尽きず
昨晩は深夜勤務がなかった。おかげで2時ころまでパソコン仕事をして、夜は眠ることができた。おかげで朝から起きて活動開始だ。
朝食の間、NHKのニュースを見ていた。6時半頃から7時にかけてだ。最近はニュースを見る時間もないが、こうして見ていると話題に事欠かない。心理学をやってて良かったと思うのはこういう時だ。どこもかしこにも「心理学」があるものだ。
例えば、今朝のニュースから僕が思ったことをいくつか拾ってみよう。
まず、ウクライナとロシアの戦争が取り上げられていた。ウクライナの兵士だろうか、迷彩服を着ていた。あの迷彩服は周囲とカムフラージュして、敵の目につかないように工夫がされているものであるが、どうしてああいう色彩であり、どうしてああいう柄なのか。そこには知覚心理学と(おそらく)ゲシュタルト心理学の知見が活かされているはずである。
ガザ地区での戦闘もあった。病院に地下道があるという情報はどうやらデマであったらしい。どうしてこういうデマが出てくるのか、さらに言えば、一方にとって都合のいいデマが出てくるのはなぜか。こういうのは社会心理学のテーマとなる。
国連では人道目的のために一時休戦が可決されたようだが、なかなか実現しないのはなぜか。さらに、当事国が敵の方がそれを妨げているという理屈を立てるのはなぜか。これもまた社会心理学的テーマとなるだろう。
某議員が10年前にセクハラしたと週刊誌によって報じられ、その議員は身に覚えがないと主張していた。あくまでも疑惑の段階であるのでそれ以上は言えないことだけれど、どうして10年も前のことがすっぱ抜かれるのか。さらに、セクハラやパワハラ問題に取り組むことになっている議員であるのに、まさに取り組むべき問題の領域での問題が露呈するはなぜか。これはいわば深層心理学でのテーマとなるだろう。
近藤さんの1分天気がいい。どうして1分間なのか。さらに、女性の近藤さんは屋外ロケで、男性の檜山さんがスタジオなのはどうしてか。もちろん男女差別とかいう意味ではなく、製作側の狙いとか、視聴者に与える印象とか影響とか、そういう観点での問題提起である。もっとも、あれが差別的に映らないのはなぜかという問題提起もできよう。どちらも社会心理学的テーマとなるだろう。
もっと他にもあったように思うのだけれど、もう忘れてしまった。要は、たかだか30分ほどニュース番組を見るだけでも、至る所で心理学テーマと遭遇するものである。ブログのネタが尽きることなんてなさそうだ。
だけど、僕がいくら心理学的に考えようと、それはあくまでも僕の個人的見解に過ぎず、何一つとして一般化できないものばかりだ。正式な心理学的研究ではないからだ。正式に研究しようと欲すれば、正式な手続きの則って研究しなければならない。そういう手続きを踏む環境が無い上に、そういう手続きを煩雑だと思って省くのだから、僕の言うことなんて戯言みたいなものだ。
それでも僕のような素人心理学者には十分だ。アカデミックな研究は優秀な人たちに任せよう。僕は僕の道を進む。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)