11月13日:忘年会シーズン

11月13日(日)忘年会シーズン

 

 昨日(12日)は仕事を終え、いつものように喫茶店で本を読んでいた。団体客がずらずらと入って来て、僕の周りはいっぱいになり、賑やかになった。これでは勉強できないなと思い、僕は予定より一時間早く、店を出ることにした。

 駅へ向かうと、駅の周辺もまたけっこうな人溜まりである。どうやら、忘年会なんかがあったようだ。確かに、早いところではそろそろ始めるだろうと思う。

 世間が遊び呆けると、僕の仕事は暇になる。実際、今、月の閑散週に入っている。これが不思議なことに、一か月の中に必ずそれほど忙しくない週が生じるのである。大体、二週目か三週目にそれが来る。昨日のあの光景を見て、案の定だなと思った。まあ、愉しい思いも、無いよりかは、一つでもあった方がいいだろうとは思うのだが。

 しかし、実際に忘年会で楽しんでいる人がどれだけいるものだろうか。皆さん、まるで強迫観念に駆られたように、年末となると忘年会を開催するのであるが、参加した人のどれだけがそれを心待ちにし、現実にその場で楽しんでいるだろうか。何割かの人は気を遣うだけだと感じるだろうし、ストレスに感じられているだろう。また、何割かの人は、お酒を呑めないのに呑まされるとか、面白くないとかいうように体験されているだろう。付き合いだからということで渋々参加している人もあるだろう。僕の個人的な見解では、この忘年会という伝統も、一度見直されるか、もっと自由の効くものに変わっていけばいいのにと思っている。

 僕自身は、大掛かりな忘年会や宴会よりも、少人数でこじんまりと呑む方が性格的に合っている。もともと騒いだりするのが好きではないし、静かに呑む方が好きだった。だから忘年会のように、大人数で、予め設定された飲み会というのは好きになれなかったのである。もちろん、誘われれば出席するようにはしていたが、忘年会の後で、独りで飲み直しするというのが僕のパターンであった。

 今年は忘年会は無しであるが、世の中がそれをする分には何も文句はない。ただ、忘年会シーズンというのは、帰りの電車の中が異様に酒臭いのである。後、酔っ払いの醜態である。それさえなければいいのだが、そうもいかないだろう。今年も嫌なシーズンに突入したなと思うと、いまから気分が憂うつである。

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー

 

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