10月15日(土):マイナンバーカードと保険証
政府はマイナンバーカードと健康保険証とを紐づけて、現行の健康保険証は2年後には廃止すると言っている。要するに、それまでにマイナンバーカードを取得させようという魂胆なのだ。国民全員がマイナンバーカードを持つことになり、その期日を二年後と設定しているわけだ。
僕も仕方なしにマイナンバーカードを作った。僕の場合、身分証明になるものが何もないからである。一度だけ身分証明に使用したが、今のところそれだけである。
なんかポイントも貰えるらしいのだけれど、手続きが煩雑そうなので見送っている。どうしてもっと簡易なものにしないのかといつも思う。
僕の話はいいとして、マイナンバーカードが健康保険証として使えるようになるためには、各医療機関の整備がなされなければならない。
現状では対応できる病院は3割程度なのだそうだ。あと7割の病院に整備を整えることになるわけだが、それを2年間でやってのけるというのだろうか。絶対に無理な気がする。
小さなクリニックや個人経営の医院、過疎地や僻地の診療所にまでそのシステムが行き渡るのかどうか。仮にできたとしても、2年ではムリだと僕は思っている。2年後にはこれに関しての混乱が起きていることだろう。
コロナ対策や五輪でもそうだったように思う。絶対に無理なのである。そこをごり押しして話を決めてしまうのである。
こういうことはいろんな識者がテレビなどで言っていることなので、今さら僕が言うこともない。
それよりも、昔の経営者にはこういう感じの人がいたものだ。高い目標を設定して、それの実現を部下に任せるといった感じの経営者だ。昔はそれでよかったかもしれないが、現在ではそれは無能な経営者と評価されるだろうと思う。
高い目標設定をするだけでなく、そこに至る道筋をビジョンとして描けるようでなければならないだろう。それも希望的観測に頼るのではなく、情報や資源を分析して、現実的なビジョンを描けなければならないだろうと思う。そして、そのビジョンを提示しなければならない。僕はそう思う。
だから、政府の人間は、古くさいだけでなく、無能なのである。これこれのことをやる、やれ、って命令するのはどんなポンコツでもできることなのだ。
どうして2年なのか。2年で可能であるという根拠はどこから得ているのか。それだけではなく、各病院に設備を整えるための費用はどうなるのか。すべて丸投げしているように見えるのは僕だけだろうか。
今、選挙をやったら自民党は敗北するだろうな。アベの暗殺、並びに統一教会との関連、コロナ対策や経済対策の不備、さらには五輪にまつわる汚職問題、数え上げたらキリがない。アベ国葬の是非も問われなければならないのである。岸田政権では何もできんだろうな。
ちなみに、岸田は「人の話を聞く」そうである。僕は眉唾ものだと思っている。
と言うのは、本当に人の話を聴く人は自分からはそう言わないのである。人の話を本当に聞くことのできる人は、人の話を聞けていない時のことに注意が向かうはずなのである。聴けてない時の自分により気づくのである。だから、本当に聞く人は、むしろ自分は聞けていないと言うだろうし、聞くことは難しいなどと言うだろう。自分は人の話を聴きますなんて胸を張って言うなんてことはできないと思う。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)