1月27日:素敵な人たち

1月27日(金)素敵な人たち

 

 今日は疲労感に襲われ続けている。朝起きた時から疲労感を感じている。今日はなかなかたいへんな一日になりそうである。

 今朝、ある人のことを思い出したのだけれど、どうしてもその人の名前が思い出せないということがあった。

 今は思い出している。その人は僕がカウンセリングの勉強をしていた頃の友達で、僕はとてもその人が好きであった。ふと、その人のことを思い出したのだ。顔も思い出したし、どんなことを経験したかも思い出していたのに、その人の名前が思い出せなかったのだ。こういうのは非常に気持ち悪い体験である。

 思い出せなかった理由はなんということもない。僕が思い出したくない人の名前とその人の名前が一部重なっていたからである。思い出したくない人の名前のお陰で、好きな人の名前まで忘れてしまったのだ。その音韻が連想的に重なっただけである。思い出したくない人とその人との区別をきちんと意識化しておけば、今後はそういうことは起こらないだろう。

 それともう一人思い出した人がある。その人は僕の最初のクライアントだった人だ。「最初」というのは、僕が初回から継続して受け持った人だった。継続したと言っても、当時は僕も実習生の立場であり、実習期間があり、クライアントの方も回数が限られていたので、「終結」と言える段階までは至らなかったのだが、初回から受け持ったのはその人が初めてだった。その意味で、その人は僕にとって最初のクライアントだった。

 そのクライアントは女性で、当時大学生であった。このクライアントのことは明日書こうと思う。

 ところで、なぜ、そのクライアントのことを思い出したのかというと、先日会ったYさんがこのクライアントととてもよく似ているからである。似ていると言うのは正しくないな。Yさんを見ていると、このクライアントが思い出されてくるのだ。

 それで、書いた順序が逆なのだけれど、まずこのクライアントを思い出して、その後に冒頭に挙げた、カウンセリングを一緒に勉強していた友達を思い出したのだ。Yさん、クライアント、友達というふうに連想が進んだわけだ。この三人のことを考えていると、僕は「なるほど」と思い当たることがあった。この三人には共通するものがあるなと気づいたのである。

 三人とも、上手く生きているとは言えない人たちである。器用には生きられないでいた人たちである。でも、三人とも、僕から見れば、素敵な人たちなのである。

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー

 

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