1月26日(土):カクテル
昨日は夜勤明けで、そのまま外出した。夜はお酒が欲しくなって、飲み歩いた。
昔のコンビニ時代の知り合いのやっている居酒屋に入る。その人はもうその店から手を引いているのだけれど、その当時の店員さんがそのまま店を引き継いでやっているのだ。だから、あの界隈に行くと、まず、その店に顔を出すようにはしている。
まあ、あの店のことは置いといて、その後、僕は何軒かのバーに立ち寄る。カクテルなんぞを飲みたく思ったからだ。
そもそも、カクテルから僕はお酒に入ったのだ。当時はカクテルがたいへんなブームだった。カクテルに詳しいと、女の子にモテたものだった。
今はあまりカクテル系は飲まれないようだ。一応、居酒屋なんかにもカクテルメニューはある。でも、それらはけっこう出来合いの代物だったりもする。取りあえずはそういうものも飲める。一応、それらしいものに仕上がっている。でも、あれは本物じゃないなといつも思う。居酒屋だから、それで良しで済ませられるのだ。
さて、ちょっと本物のカクテルを飲みたいと思ったので、僕はバーに入る。若い男性がシェーカーを振ってくれる。見ただけで、振り慣れていないのが分かる。飲んでみる。やはり味に張りがないのだ。
二軒目に入る。今度は外人のバーテンダーだった。正確に言うと、ロシアと日本のハーフなのだそうだ。彼に作ってもらう。水っぽい。つまり振り過ぎなのだ。
バーテンダーでも、きちんとカクテルの作れる人と会う機会が減ってきたなと思った。それだけ注文がないのだろう。注文されないので、彼らは練習する機会が与えられないのだろう。
カウンセリングでも同じだ。初心者や研修生が実習して、経験を積むのに適したクライアントが少なくなっているそうだ。つまり「重い」クライアントが多いのだそうだ。
どの分野であれ、こうして上手な人が少なくなっていくのだろうと思う。そう思うと、寂しい限りだ。
(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)