11月11日:老害か 

11月11日(月):老害か 

 

 環境問題は人類全員にとっての課題だ。特に地球温暖化を食い止めることが最優先である。そのために各国は方針を打ち立て、世界レベルで取り組むことになる。 

 それは国レベルの話だけではなく、企業レベルでも同じである。環境問題に取り組まないトップはトップとして失格なのだ。それだけにトップの技量が求められる。利益追求と環境保全の両立を目指さなければならないからである。 

 アメリカでトランプ政権が決定して、一週間程度になるか。案の定、アメリカはパリ協定から離脱するという選択をトランプは採択した。アメリカのような大国が環境問題に取り組めば世界規模で変わるはずなのだが、トランプは経済を優先させたことになる。 

 経済を優先して環境を破壊してきた歴史が先進国にはある。日本もそうであった。だから先進国はその反省をし、環境回復に努めなければならないはずである。それが先進国の義務であるとさえ僕は思う。 

 トランプはまさに時代に逆行している。環境を破壊してまで、あるいは環境問題を無視してまで、経済を優先しようとしているからである。日本でいえば昭和の経営者の感じだ。平成を通り越して、昭和時代に逆戻りするような感じがある。 

 僕は、自民党が当選してほしくなかったのと同様に、アメリカでトランプが大統領になってほしくなかった。別にトランプ氏個人に恨みや嫌悪があるわけではない。彼が環境問題に取り組まないからである。地球温暖化の問題がなければそれでもいいとは思うのだけれど、現在の状況ではその姿勢は問題がある。 

 この先、地球はどうなっていくのか、僕は不安でたまらない。 

 

 僕個人は環境問題に何か貢献しているだろうか。 

 個人的には、僕は車にもバイクにも乗らない。二酸化炭素排出を一人分削減していることになるか。どこへ行くにも徒歩か電車である。最近はタクシーにさえ乗ることがない。ごくたまにバスに乗るくらいか。先月のように家族で島根へ行くとかいう場合には乗せてもらうが、個人で車やバイクに乗ることはない。免許すら持っていないのだ。加えて、自転車に乗ることもなくなった。 

 一日1万歩とか言われる。僕は特に何もせずとも12000~15000歩ほど毎日歩いている。普通に生活しているだけでそうなるのだ。これにちょっとウォーキングでもと言って歩いたりすると、普通に2万歩は超える。まあ、おかげで健康的になっているというだけの話だ。 

 あと、できるだけゴミは出さない生活を心がけている。紙類でも繰り返し使うか、極限まで使ってから捨てる。まあ、普通に生活していても、ゴミはどうしても出てしまうので仕方がないところもある。 

 その他、リサイクルできるものがあればリサイクルに出す。できるだけ捨てないようにしているつもりではある。 

 

 こうして見ると、僕個人はあまり環境問題に貢献できていないかもしれない。一方で、個人レベルだとそれくらいしかできないものだという気もするのだが、僕の合理化だろうか。 

 これが企業レベル、地域レベル、国レベルとなると、さらに規模が大きくなっていく。規模が大きくなるほど貢献度も大きくなる。国も、大国になるほど貢献度が増すことになる。小国の取り組みも不可欠なのであるが、大国と比べると、貢献度が低くなるという気がするのである。 

 アメリカ大統領がトランプであるというのは、環境問題の視点に立てば、不幸なことである。環境を壊してまで経済や利益を追求するというのは、もう時代遅れなのである。当人がそのことに気づいていないようだからタチが悪い。あまりこういう言葉は使いたくないのだが、老害もいいとこだなと思ってしまう。 

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

 

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