1月26日(火):腰痛で歩き回る
昨夜からその兆しがあった。今日はきっと足が傷みだすぞと覚悟していた。しかし、傷みだしたのは、足よりも、腰だった。今朝からひどい腰痛に悩まされるようになった。家の中では杖をつくほどだ。
特に立ち上がりが厳しい。足腰に力を入れる瞬間にズキンと痛みが走る。立ち上がってしまうと、後は腰をできるだけ動かさないようにしてなら歩行も可能だ。その代わり、非常にゆっくりとしか歩けないし、短い歩幅でチマチマとしか歩けない。階段の昇降はキツイ。特に上る時が痛い。歩けるのは平地のみだ。
鎮痛剤を服用すると、それなりに効く。それが効用を発揮している間に鎮痛剤の補充に出かける。近所の薬局に行くまでがたいへんだ。腰を庇いながら上述のように歩く。お年寄りにも追い抜かれる始末だ。
行程を記しておくと、まずコンビニに行って買い物。そこで喫煙。それから薬局に行って鎮痛剤を購入。それから駅の方に向かう。実はこの時点では高槻に行こうかどうしようかと迷っていた。駅に着く。駅前のタバコ屋のところに灰皿が置いてあるので、そこで一服しながら思考する。高槻に行くのはいいけれど、帰りが億劫になるだろうと思い、断念。ただ、もう一つコンビニに用事があるのを思い出し、再び歩き始める。国道の方まで出て、コンビニで支払いを済ませる。そこから国道を進む。パチンコ屋がある。そこで再度一服だ。この後、もう一件用事を済ませようかどうしようかで再び思考する。用事と言っても百均に行って消耗品の類を買っておくというものなんだけれど。このパチンコ屋は分岐点に当たる。このまま西へ進めば百均へ、ここで北に折れれば自宅へ、どちらを選ぶかでルートが変わるわけだ。結局、百均は後日に回すことにした。そのまま帰宅する。帰宅前にもう一度コンビニに寄って新聞を買う。父が読むやつだ。それで自宅へ。
痛みがなければなんてことのないコースだ。2キロくらいの距離だろうか。それでもずいぶん歩いたような気がしているし、とにかく疲労感がハンパじゃない。帰る頃には妙にクタクタになっていた。
体を悪くすると見えてくるものもある。普段だったら気づくこともないようなことに気づいたりもする。普段、何気なく歩いている道でも、決して平坦ではなく。けっこう起伏に富み、歩きにくかったりする。
また、ゆっくりしか歩けないから、普段だったら気にも留めないような風景もじっくり眺める余裕が生まれる。毎日のように通り、見慣れた風景であっても、新しい発見ってあるものだと改めて思う。こんな会社があるんだとか、こんなところに事務所構えているんだとか、あるいはこの家には〇〇さんって人が住んでいて、どうも二世帯住宅のようだとか、そんなことまで見るゆとりが生まれる。
こんな話をしていると、まるで腰痛を楽しんでいるかのように受けとられそうだ。確かに、どうせ痛みに対してはどうしようもできないんだから、こういう時に普段経験できないことを経験できたらいいだろうなとは思っている。正直に言えば、家で安静にしているのが一番正しいのだけど。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)