4月17日:慌しく

4月17日(月):慌しく 

 

 毎朝体温を測る。コロナのおかげで身についた習慣だ。今朝も検温する。なんと38.7度もある。僕の方がビックリだ。何かの間違いかと思い、再度検温するが同じ結果に。さらに別の体温計で測定しても同じような数値をはじきだした。 

 そんな高熱があるのならもっとしんどいはずだ。でも、体感としてはいつもと変わらない。確かに肌寒いなとは思っていたが、それは気温のせいだと思っていた。 

 この意味不明の高熱をなんとかしなければ。というのは、今日はいくつもの予定をこなさなければならないのだ。このところアルバイトや家のことで手を取られて、時間のある日に用事をまとめている。今日の予定を延期すると、次は来週とかになってしまうし、変更できない用事もある。 

 居間には床暖房がついている。僕はその上にじかに寝転がり、仰臥してAT(自律訓練)を試みる。手足の重感・温感を主にする。そして呼吸がラクになるという段階を取り入れる。体温が高いせいか、温感がなかなか生じなかった。それでも試みる。 

 一時間ほどそれをする。少しばかり汗ばんできた。体温を計測する。36度台まで下がっていた。これならイケそうだと思い、準備をする。その後、家を出るまでに幾度か体温測定するが36度台を維持している。どうも一過性の熱だったようだ。 

 

 そこで一時間の遅れが生じた。 

 母の具合が悪く、父が病院に連れていくことになった。何か手伝えることがあればとも思ったが、僕の出番はなさそうだ。それならそれで僕は助かる。 

 高槻に出る。職場入りして必要なものを揃える。今日は銀行等をいくつも回らないといけない。予定では9か所回ることになっている。もう昼近くになっている。 

 ともかく活動開始だ。9か所といっても、阪急の駅周辺を巡るので、歩行距離は大したことはない。移動時間はそれほどかからない。ただ、銀行などでどれだけ待たされるかが問題だ。待ち時間が多くなればなるほど、後の予定が押してくることになる。 

 しかしながら、幸運なことに、2か所で待ち時間が食ったほかはそれなりにスムーズに進んだ。外回りの予定をすべてこなすと、遅めの昼食だ。 

 

 昼食後、職場に戻り、少し一服する。夕方の面接まで時間がある。今のうちに心身ともに休息しておこうと決める。 

 ところが、夕方のクライアントが時間を前倒ししてほしいと頼んできた。参ったな。僕の方はまだその準備が何もできていない。ともかく大急ぎで準備をした。室内を掃除し、換気を十分にして、その他面接の準備をする。 

 

 面接は無難にこなす。それでいい。そこで特別なことが生じない方が望ましいものだ。カウンセリングで劇的な何かが生じるなんてことは滅多にない。もし、いい意味でも悪い意味でも、そういうことが起きるとすれば、僕かクライアントかのどちらかが、もしくは両方が、どこか行き過ぎているのだ。どこかやり過ぎているのだ。そして、後日、その反動が生まれる。面接を無難にこなすとは、クライアントに不要な動揺をもたらさないということである。 

 

 面接後、やっとひと息つける。朝は一時間遅れ、面接は一時間前倒しになり、その間に予定をすべてこなした。外回りも余裕がもっとあるはずだったのだが、慌しくなった。少しばかりゆっくりしても咎められることはないだろう。 

 とは言っても、あまりゆっくりもしてられない。面接後に予定していたことをこなさないといけない。室内からモノを減らす作業だ。今日は職場から家に持ち帰るものがある。その他、整頓もしていく。 

 作業しながら、母のことが気になっていた。病院で検査を受けて、結果はどうなったのだろうかと。母も不幸な人だ。こんな親不孝者の息子を産んだのだから。今日は母が就眠する前に帰宅するかと思い、予定よりも一時間早く切り上げて帰宅する。 

 

 帰宅する。母と一目会うことができた。どうにか間に合った。検査の結果も出ていた。僕が見てもチンプンカンプンだけど、入院とかの必要はなく、薬でなんとかなりそうだということなので僕も一安心だ。 

 さて、後は今晩のバイトをこなすだけだ。それで僕の今日一日は終わりだ。アクシデントやハプニングもあったけれど、どうにかこうにか予定していたことをこなせたのは良かった。それなりに充実した一日を送ることができたと思う。そう思えることにも感謝だ。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー 

 

 

 

 

 

 

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