11月2日(日):もう一人のくされ縁
一昨日、駅前でスナックに勤務するMさんに呼び止められた。ああ、嫌なタイミングで会ってしまった。観念するしかない。彼女の働くスナックに行くことにした。結局、行くことになるのだ。と言うのは、彼女が決して諦めないからだ。一度捕まってしまうと、なかなか放してくれないのだ。
Mさんの店には行きたくないのだ、本当は。僕のボトルがまだ残っているから多少ましだったけれど、4000円のセット料金にMさんの飲み分が2000円だ。結局、6000円の出費だ。僕の今日の面接一回分がそこで消えてしまった。
まあ、金の問題ではない。要は面白くもなんともない店なのだ。不快感しか覚えない。それでもMさんの店に行っていたのは、彼女がDV経験者だからだ。DV「被害者」だからだ。僕はそれとなく彼女からそういう話を聞きだす。いろいろ考えさせてもらったことはありがたく思うが、でも、店に行くのは億劫だ。
Mさんも、他の一部のDV「被害者」と同じで、どこか執拗なのだ。その辺で客を捕まえると、相手が店に来るまで粘るのだ。「今日はちょっとアカンねん」「あら、そう。じゃあ、また来てね」と、すんなり終わらないのだ。「なんでアカンの?アカン理由は何?それ、明日にしてもいいんとちゃうの?終わってから行ったらええやん」と、こんな調子だ。逃がしてくれないのだ。
何が何でも自分の思い通りにしたいという欲求が強いのかもしれないが、それは却って子供っぽい心情を窺わせる。だから彼女のような人は幼稚なのだ。そして幼稚な人には幼稚な相手がついてくるものだ。だから暴力の被害に遭ってしまうのだろう。
そういうことが立て続けに起きた。水曜日にY君、金曜日にMさんと、会いたくない人二人と会うことになった。昨日から気分がブルーだ。
Mさんの働く店にも行きたくないのだ。できればMさんともその辺で会わないようにしたいと思っている。先日はうっかりして危険地帯に足を踏み入れてしまったのだ。だから自業自得ではあるのだけど。
世間では三連休だ。僕は三連休ではないけれど、この三日間、あまり仕事の方は忙しくない。ちょっと助かる。本当、少し休みたいという欲求に強く襲われている。
今週はしんどかった。まず、休みの日がなかった。
新規のクライアントともお会いできたけれど、僕の中では上手くいっていなかった。その人が再び来るかどうか、僕はあまり自信がない。恐らく来られないだろう。
複数の問い合わせも受けた。中にはいつかお会いできたらなと思える人もあれば、この人には来てほしくないと思ってしまう人もある。カウンセリングを受ける気のない人はわざわざ問い合わせなんかしなくてもいいのにとも思う。このサイトで僕があれこれ言っているのだから、それを読むだけでいいじゃないかと思う。
次の一週間は多少なりともましな日々にしていこう。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)
(付記)
やはり精神的にしんどい時期だったのかなとも思う。このMさんもけっこうなくされ縁だ。今でもこの辺の飲み屋に行くと噂を聞くことがある。噂くらいはいいけど、できれば顔を合わしたくない。会うと、あれやこれやと言われそうだ。
(平成29年2月)