7月25日(金):キネマ館~『地球外生命体~モンスターズ』
この2,3日はそれなりに忙しく過ごした。
お昼ご飯は毎日お茶漬けを詰め込むだけだった。食事の時間が勿体ないと感じられていた。
そのせいか、今朝、体重が少し落ちていた。それでも体調は悪くない。水曜日だったか、一度、具合の悪い日があったけど、概ね良好な日々が続いている。
この四日間、木金土日で、サイトの「夫婦関係」のページ再編成にめどをつけようと計画している。いくつか新規を作成し、他は追加、校正して再録する。今日もその作業に追われそうだ。
(テレビ)
昨夜はパソコンは職場に置いて帰った。もう画面を見るのが辛いと感じられていたからだ。それで帰宅して、テレビをつける。何も面白いとは思わない。
結局、本を読む。いくつかの専門書と、それから一昨日着手した久生十蘭の『魔都』を読む。
23時頃、一旦、本を置き、もう一度テレビをつける。いくつかチャンネルを回す。京都テレビだったか、志村けんさんの番組がやっていた。今でもああいうコントをやってはるんだなと、少し感激だった。
テレビも面白くなくなったな。僕たちの親世代の人なんかは、テレビを見るのが好きだなと思う。そう思うことがよくある。彼らはそれだけテレビの世代だったのだろう。僕の両親なんかもそうだ。
今の僕は、ドラマは見る気がしないし、バラエティは辛気臭いし、音楽番組はやかましいし、報道番組は頭に来るし、おまけにウンザリするようなCMも多い。見ていると一層気分が滅入ってくる。
(映画「地球外生命体~モンスターズ」)
その後、1時頃まで本を読んでいた。休憩がてら、もう一度テレビをつけてみる。相変わらず、面白そうなものがない。そうしていると、テレビ大阪だったと思うが、映画が始まった。「地球外生命体」というタイトルで、こういうSFは好きだと思い、見始める。
6年前、宇宙から地球外生命体を地球に持ち帰る途上、大気圏で宇宙船が損壊し、生命体がメキシコに落下したという前置きが、すべてテロップで流される。いい感じのB級感だなと思いつつ見る。
最初にモンスター(タコのよう)が夜の街を破壊する(なぜタコ型モンスターが街を襲うのかは不明である)。
翌朝、主人公であるカメラマンが所属している会社社長の娘が無事かどうかの確認に病院に派遣される。そして、そのまま娘をアメリカへ送り届けてほしいと頼まれる。
そこは危険地帯に認定され、電車は途中までしか行けず。航路も断たれてしまう。二人は何とかしてアメリカへ帰ろうと苦心する。
しかし、最初に登場したタコ型モンスターが一向に画面に登場しないのだ。前半の1時間を超え、しばらくしてから主人公たちが襲われる。後は、ラストの10分でもう一度登場するだけという、いささかお粗末なつくりだ。
物語はあくまでこの二人を中心にして作られている。この二人の関係とか背景とか、人間性とか、そうしたところに視点が集中している。地球外生命体もそのための設定の一部にしか過ぎないというような印象を受けてしまう。でも、なぜか、僕はあまりこの二人に感情移入できなかった感じがしている。
タコ型モンスターに街を破壊されても、人類とそいつとが戦っているという雰囲気がなく、人々はむしろ諦観している感じで、なんとも無力感を覚えてしまう。また、タコのモンスターのキャラとか性質もよく分からないままだ。木に卵かなんかを植えて繁殖するという設定らしい(このシーン、僕は半分寝ていた)が、それ以外は不明だ。
SFホラーのような映画を期待して見ると、けっこう肩すかしを食うかもしれない。そこで、僕だったら、こんな風に作り変えよう。
まず、水路が断たれてしまうまではいいとして、その後、タコがウヨウヨ生息している山を突っ切ってアメリカへ避難しようという一団に主人公たちが加わる。途中、案の定、タコたちに襲われ、主人公たちだけが生き残る。二人にタコが襲いかかる。幾度かの危機を脱する。そこで、タコ討伐隊に遭遇し、タコたちの討伐に同行する。もはや、突っ切ることにも戻ることにも危険が伴うからだ。最終的に、タコと主人公たちの一騎打ち状態になる。討伐隊もやられてしまうのだ。主人公は、タコを倒すために罠を仕組んだりする。「プレデター」をパクろう。そして、最後の一匹を倒して助かるというエンドだ。
途中、タコの巣も焼き払おう。主人公はカメラマンだということだから、カメラを小道具で使おう。例えば、カメラのフラッシュを浴びるとタコが痙攣発作を起こすとか、そういう設定も付加しよう。
山の中で仙人みたいなのが出てくるというのも一興だ。タコを神のように崇め、「あのタコは神の使いじゃ、お前たち人間を罰しに来たのじゃ」などと言わせよう。わざとらしく文明批判なんかも入れよう。
そして、この仙人がなぜタコに襲われずにいるか、そこに主人公たちが助かるヒントが隠されているということにしよう。
つまらない映画も、妄想を働かせれば面白いものだし、けっこう、それで遊べるものだ。その代り、僕の発想はとてもチープでB級映画的だと自分でも思うのだが。
(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)
(付記)
相変わらずバカバカしいことを書いているなと思うのであるが、結局、テレビよりも妄想の方が楽しいということを書いているだけである。事実、現実よりも妄想の方が面白いと思う。ただ、妄想は妄想と分かっていなければならないという前提が付くが。
(平成29年2月)