2月15日:整理する 

2月15日(月):整理する 

 

 今日から3日がかりで、職場室内の整頓を行う予定。今、月に一回くらいはこれをしている。 

 3日がかりということで、今日と水曜日は極力予約を入れないでおいて、空けるようにしていた。もし、万一、面接が入っても、できるだけ日を変えてもらうか、いざという場合にはその予約に合わせて作業の計画を立てる。 

 10年間、いや、それ以前のものも、ここで一度整理しておく。集めた資料など、処分すべきものは処分する。昔は使っていたけど、今は使わなくなったものなども処分する。いつか使うかもと思い、ついつい残してしまうのだけど、この際、処分する。必要になった時にはまた新しいのを買えばいいのだ。 

そうして、今日1日でごみ袋(あまり大きいサイズのものではないが)3袋が満杯になった。この調子で行くと、3日間でかなりのゴミを出すことになりそうだ。 

 

 本当はこの3日間でもう少し別の領域にことに取り組もうと考えていたのだ。ところが、ツーの奴が出てきたので、思うように動けず、不用品処分をメインとする形になったのだ。 

 大体1時間くらいのコースを作る。最初にこれをして、次にこれをして、といった形で、1時間くらいで終わるメニューを作る。1コースこなすと、少し休憩を入れる。それをやっていって、今日1日で7回はそれを繰り返した。 

 

 合間の休憩で本を読む。コフートの論文。小説ではミッシェル・ルブランの「殺人四重奏」を読む。後者は無性にミステリが読みたくなったからであるが、なかなか面白く読んだ。 

 

 近頃、どういうわけか、原点回帰したい気持ちに襲われる。この整頓作業もその一環である。原点に立ち戻り、もう一度歩み直し、これまでの歩みの再確認をしたくなっている。 

 いや、実際にこういうことが生じるのだけど、以前、初期の頃にもこの光景を見たなという既視感を最近はやたらと経験する。新しい何かを獲得したとか、前に進んだといった感覚ではなく、「あれ、ここ、以前にも通ったぞ」という体験だ。 

 これはつまり、今はもうこれ以上に前に進めないと僕が体験しているということではないだろうか。足が悪くなるのもそれと関係しているだろう。新たな道のりを進むのではなく、これまでの軌跡をたどりなおしていく方が、今の段階では、やはりいいことのように思われてくる。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

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