1月4日:スロースタート 

1月4日(日):スロースタート 

 

 昨日は人と会い、その後は飲みに行く。ほとんど終日外に出ていて、パソコンも触らず、本もそれほど読んでいない。 

 人と会うと自己意識が高まるもので、それは緊張感として体験されるものだが、最近はそれがなくなってきているなと思った。自己意識が低下しているのだろうか。それとも融合的な関係を築いてしまっているのだろうか。 

 京都はすごく雪が積もった。1日に積もり、それが溶けきらないうちに3日の大雪で、どこもかしこも路面が凍って何度も足を滑らせる。昨夜の帰宅時は特に危なかった。 

 

 今日は、一応、出勤日だが、特に仕事は入っていない。今年はスロースタートで、水曜日まで面接はない。事務的な作業、並びに室内の整頓をする。特に机の上を重点的に整頓する。 

 キーボードを一時間ほど弾く。指が動かない感じに悩まされる。ヘンデルの組曲からアルマンドの前半部を練習する。10小節程度のパートだ。初めて弾いてみたけれど、それだけを一時間もやればけっこう弾けるようになった。 

 

 本は心理学関係のものを拾い読みし、『心理学要論』第1章、第2章。臨床方面よりも一般心理学の方に関心が強くなっている。臨床心理学には曖昧さがどうしても付き纏うのだが、一般心理学はできるだけこの曖昧さを排斥しようとする。つまり、より明晰であろうとする。この明晰さに今は惹かれているのだと思う。 

 小説関係では、今回もミステリーで、エリック・アンブラー『ダーティー・ストーリー』に着手する。『トプカピ』の続編だ。まだ最初の数章しか読めていないが、なかなか面白そうな展開を期待させる。アンブラーはそうした筋運びが上手いと感じる。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

(付記) 

 この頃、少し一般心理学に復帰した時期がある。それでも、どうしても臨床心理学に戻らざるを得なくなる。仕事に必要なものを優先してしまうからである。 

一つ一つの体験を書き残す。それがやはり僕にとっての現実のことだから僕には重要なのである。 

(平成29年2月) 

 

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