4月19日:風邪だ! 

4月19日(水):風邪だ! 

 

 う~、ヤバい。マジで風邪だ。この前までは風邪気味程度だったのに、けっこう本格的な感じになってきた。鼻水はタラタラ、咳は止まらず、頭はクラクラ。こんな感じだ。 

朝、体温を測ると、ギリギリ37.5度だった。ああ、中途半端な。ガーっと熱が上がってくれた方がいいのだけど。 

取りあえず、朝はゆっくりして、最初の仕事に間に合うように出勤した。予定の仕事だけをこなす。夕方、薬を飲もうと薬局に買いに行く。その間に留守電が入っている。勘弁してくれ~。 

留守電はどこかの業者さんだった。何を言っているのかはっきり分からない。周囲が騒がしいのだ。どこの企業か知らんが、事務所の環境をもう少し整えた方がいい。 

ああ、他所さんのことなんか気にかけていられない。とにかく早めにこの風邪から抜け出なければ。取りあえず、明日一日もってくれれば、金曜日は休むことができる。 

 

今日はそんな感じなので、予定以外のことはする気になれず。ウイリアム・ジェームズは第8講だけ読んだ。予定では第10講まで読んで、今日で上巻を終える予定だったけど、そこまでする気力が湧かない。 

 

真っ直ぐ帰宅。帰宅すると、厚着をしてマカロニウエスタンを観る。今、マカロニウエスタンが僕の中で熱いのだ。 

昨日は『バンディトス』を観たのだったな。今日は何にするか、手に取ったDVDを観る。 

手に取ったのは『砂塵に血を吐け』だった。これはいい。 

 主人公のジョニーは無実の罪で12年間の懲役をくらっていた。刑期を終え、町に戻ると、弟のサルタナが町をやりたい放題に牛耳っていた。母親はそんなサルタナの肩を持つ。最後は兄弟で決闘するという話だ。 

 母親はかつては貧しい召使だった。サルタナの暴力のおかげで、今では女主人になっている。母親はかつて自分を虐げた町人たちを恨んでいるようだ。サルタナは母親の憎悪に同一視して育ったのだろう。一方、兄のジョニーは母親の良心、超自我に同一視して育ったのだろう。サルタナもジョニーも、母親の一部を象徴しているとすれば、母親にとってはどちらも失いたくないし、争って欲しくないだろう。 

 憎しみと良心と、母親の中で葛藤が生まれるのだが、母親はそれを回避し、酒に逃げている。兄弟がこの葛藤を実現化していく形になる。 

 そんな分析は置いておいて、この作品は文句なしに面白い。ガンファイトよりも、素手の格闘シーンが多いのも特徴的だ。 

 そして、サルタナのキャラだ。黒の軍服に身を包み、感情の抑制が効かず、ひたすら荒れ狂う。演じるのはジャンニ・ガルコだ。青春映画で売れた人だ。爽やかで、大陽が似合うような彼が悪役を演じ、後にこの悪役を主人公にしたシリーズも作られたと言う。確かに、インパクトのあるキャラだ。 

 ウッド判事というのが黒幕だ。彼はサルタナと手を組んで、ジョニーに無実の刑を課した張本人である。サルタナにとっては父親的存在である。この父親でさえ、サルタナを鎮めることはできなかったのだ。 

 そうして荒れ狂う狂気のサルタナとジョニー兄弟の一騎打ちとなる。この決闘、呆気なく決着がつく。昨日観た『バンディトス』では、最後に兄弟子ガンマンと若弟子ガンマンの対決があり、けっこうな尺を取って、いくつもの見せ場を作っていたが、その印象が残っているせいか、呆気ないくらい呆気なかった。でも、そこがいいのである。一発でスッと勝負がつく方が、むしろ控えめな感じがして好感が持てるというものだ。 

 

 いかんいかん、こういう映画の話とかを始めるとキリがなくなる。風邪を引いているのだから、今日はさっさと休むことにしよう。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

 

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